資源エネルギー庁長官賞
導入事例の部集合型風力発電システム
竜飛ウインドパーク
東北電力株式会社
 風力発電は近年欧米を中心に急速に開発・導入が進められているが、わが国ではこれまで、その導入例は極めて少なく、風力発電の運転実績に関する資料は乏しかった。
 そこで風力発電に関する各種の知見を自らの経験を通して得るため、平成3年わが国では初の275kW機5機からなる本格的ウインドパークを青森県竜飛崎に建設し実証試験を開始した。平成7年には、300kW機5機を増設し、現在10機2,875kWで運転中で、見学者も多くわが国における風力発電のメッカとなっている。
特 長
  • 日本は複雑な地形が多いため、乱れた風に対する集合型風力発電システムの特性を把握する必要があることから、10機の風力発電機を集合したウインドファーム形式をとっている。
  • 風力発電の今後の量的普及のために必須の条件である大電力系統連系法を確立するため、わが国で初めての試みである大電力系統(66kV)連系を行った。
  • わが国の風力エネルギーはその80%以上が北日本地方に賦存していることから、寒冷地での運転を想定した装置にしている。
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三菱重工製プロペラ型アップウインド式風車275kW×5機
          〃         300kW×5機


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▼仕様
  既設機 増設機
設置年月 平成3年10月 平成7年9月
試験開始年月 平成4年4月 平成7年10月
台数 5 5
風車形式 水平軸プロペラ式 水平軸プロペラ式
ロータ配置 アップウインド型 アップウインド型
発電機出力 275kW 300kW
ロータ高さ 30m 30m
ロータ径 28m 29m
起動風速 5.5m/s 5.5m/s
定格風速 13.0m/s 14.5m/s
停止風速 24.0m/s 24.0m/s
入力制御方式 翼ピッチ角制御 翼ピッチ角制御
方位制御方式 ヨー駆動制御 ヨー駆動制御

 

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