雪融解熱交換冷水循環システムを採用した24戸の雪冷房マンション。冬期間は真空式ヒーター(灯油焚)を暖房熱源とする温水暖房にも併用可能。世界で初めて冷水循環システムをマンションに採用し、各戸個別に温度調整が可能となりました。本施設の導入後、美唄市内だけでも雪利用施設が6件建設され、先進性、普及促進性にも優れています。

 

「雪氷冷熱エネルギー」を活用し、環境保全と省エネ効果に貢献できる世界で初めての「雪冷房マンション」建設を目指し、実用化に成功しました。
北海道美唄市内に建設された地上6階建て24戸の賃貸マンションは、駐車場の除排雪を夏期まで保存し、この雪解けの冷水を循環させて冷房を行います。シーズン中の冷房電気料金は、エアコン冷房に比べ約3分の1の電気料金で済みます。
このシステムは、試行錯誤を重ね地元建設・設備事業者や雪利活用に取り組む研究会の技術やノウハウを集積し共同作業で開発されました。

冷水循環式雪冷房の概要
 冷水循環式は、強制的に雪を解かし融解冷水を冷熱源とし循環させ冷房するシステムです。貯雪庫地下の貯水槽の冷水を汲み上げ熱交換器を介して2次側系統を冷却し、各住戸のファンコイルユニットに供給し冷房を行います。なお、2次側回路は、冬期間は真空ヒーターを暖房熱源とし温水暖房にも併用します。

 貯雪庫: 内寸法 幅8.0m×奥行き7.6m×高さ4.0m=243.2m3
貯雪量: 109ton(除雪した雪)
 地下貯水槽: 約5.0m3
冷水1次ポンプ: 渦巻きポンプ32φ×60 l/h×17m〜2台
冷水2次ポンプ: ラインポンプ32φ×60 l/h×21m〜2台
排水ポンプ: 渦巻きポンプ32φ×60 l/h×17m〜1台
熱交換機: 48,000kcal/h 1次側3〜10℃、2次側17〜10℃
FCU: 冷房能力 2,320kcal/h 暖房能力 5,480kcal/h
床置前吹出し型ファンコイルユニット、風量切り替えスイッチ付
真空ヒーター: 200,000kcal/h 燃料消費量27.4 l/h(灯油)


特長について
自然エネルギーである雪を活用することにより、省エネ、省資源が図られ、環境保全に資することができます。
貯雪庫建設等によるイニシャルコストは電気冷房の約4倍かかりますが、ランニングコストや排雪費用等を合わせると10年程度で設備回収が可能です。
システムは新しく開発した技術ですが、従来使用されているシステムと組み合わせることにより、施工部分の不安要素が少なくなっています。
熱交換器を使用することにより、2次側回路を冷暖房兼用回路とできます。
空気式雪冷房と比べ貯雪庫を小さくでき、住戸内の設備スペースも配管使用でより確保できます。
ウエストパレス全景
ウエストパレス全景
貯雪作業
貯雪庫
貯雪庫
貯雪作業
 

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