新エネルギー財団会長賞 導入事例の部

島根県企業局  富士電機システムズ株式会社
 

 受賞のポイント
超高速フライホイール電力安定化装置を、系統容量の小さい隠岐島に風力発電システムと併設して導入し、系統への影響が緩和されることを検証しました。これにより、バッテリー方式よりも低コストで風車建設規模の拡大が見込めることから、本装置導入の先導性について、風力発電の系統連系時の電力品質の安定対策としての波及効果も含め、特に高く評価されました。

 機器・システム等の概要、特長
■ 概要
隠岐大峯山風力発電設備
 島根県企業局は、島根県が平成11年2月に策定した「島根県環境基本計画」に基づき、隠岐島に建設した隠岐大峯山風力発電所において、恵まれた風況を充分に活用するために、世界で初めて「超高速フライホイール電力安定化装置」の実用機を併設しました。
 これにより離島における電力系統との融和を図り、総容量1,800kW(DeWind社製600kW×3)の発電設備を系統連系することが可能となりました。

■ 超高速フライホイール電力安定化装置の特長
超高速フライホイール構造概念
○小形・超高速応答
 最新のインバータ制御技術などを活用し、発電電動機の回転数を通常の10倍以上とする事(超高速と呼ぶ)により、同一重量・同一寸法の装置に比して、蓄電電力量を100倍以上とすると共に短時間(約100msec)で定格出力の充放電を可能としています。

○長寿命・メンテナンスフリー・高効率
 外側回転子は、ほぼ真空中を非接触で回転していますので、1千万回(バッテリーは、3000回程度)のフル充放電(毎分1回で約20年)が可能であり長寿命と共にメンテナンスフリー対応を果しています。更に風損や軸受け損失が殆ど無い事から、電力安定化装置全体の、高効率化を果しています。

○蓄積エネルギー量把握
 超高速フライホイールは、回転数の二乗で蓄積エネルギー量が決定しますので、回転数の検出・制御を行うことにより風車の出力変動量に応じた最適制御を実施しています。

電力安定化装置構成


<補足説明>
 風力発電は風況が常に変化するため、特に離島や系統末端など所轄「系統の弱い地点」に風力発電設備の導入比率を高める為には、電力品質の維持を目的として、風速変動に伴う風力発電機の出力変動量および出力変化率を抑制する必要が有ります。