御挨拶
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平成14年度
新エネルギーの導入促進に関する提言
平成13年度
財団法人 新エネルギー財団(会長:山本 幸助)では、新エネルギー産業会議(議長:荒木 浩 東京電力(株)会長)において各種新エネルギーの導入促進に関する提言を取りまとめ関係各位に意見具申を行ってきている。
 今回は、第19回 新エネルギー産業会議の調査審議をもとに、風力発電、廃棄物発電、太陽光発電および地域エネルギーの四つの分野について提言するものである。
提言の要旨は、以下のとおりである。
T.風力発電システムの導入促進に関する提言
2001年6月「総合資源エネルギー調査会」において、2010年の風力発電導入目標が従来の30万kWから300万kWに上方修正された。
上記目標達成に向けて、さらには長期的展望を踏まえて風力発電システムの導入促進のために以下の通り提言する。
導入促進面
1) 21世紀を見通した風力発電導入目標の設定
21世紀を見通した展望を踏まえての風力発電長期導入目標の設定並びに目標達成のためのシナリオの設定が必要である。
2) 適切な賦存量の評価と適地の明確化
最近の風力発電に係わる技術動向、風況データなどを踏まえての国の主導による賦存量の再評価と風力適地の明確化が必要である。
3) 導入促進と普及啓発に関する支援策の拡大など
今後、その導入量、潜在量が拡大すると考えられる風車規模(1500kW以下)に対して支援策の拡大をはかること。
また、マイクロ或いはミニクラスの風車(20kW未満)については、特に安全面からの基準を明確にすること。
4) ODA活用による国際協力
厳しい気象条件などを克服しての風力発電の開発、建設、運用などの実績を活かした国際協力の拡大、推進をはかること。
環境整備面
1) 風力適地の系統強化
適切かつ公的な委員会などの機関により、系統強化や電力品質維持策および公平性を踏まえた費用負担のあり方などについて早急に検討を開始し、風力発電目標達成の実現を確実なものとすること。
2) 自然公園、保護林等への風車設置に関する規制緩和
風資源的に大きなポテンシャルを有している自然公園、保護林などの地域に対する風車設置の規制緩和をおこなうこと。
3) 風力開発における環境影響評価の在り方
今後の風力導入推進のためには、風力開発における環境影響評価の在り方を検討の上、ガイドラインを示すなど整備をはかること。
技術開発面
1) 日本型風車の技術開発
欧州型から脱却した日本の風況、立地条件に合致する日本型の風車の技術開発を国家プロジェクトとして推進すること。
2) 風力研究センター(仮称)の設立
風力技術に係わる開発・実証・認証並びに各種調査、情報公開を実施する「風力研究センター(仮称)」を産官学連携のもとで設立すること。
3) 電力安定化システムの確立と価格低減
電力品質維持に必要な応答時間および継続時間などを踏まえて、適切な電力貯蔵技術の選定およびハイブリッド化を含めた技術開発を推進すること。
4) オフショア(洋上)風力の開発、実証
各種課題の摘出、対策検討を行うなど、本格導入に向けた準備として実証試験設備の設置、技術開発への支援をおこなうこと。
U.廃棄物発電システムの導入に関する提言
2001年6月「総合資源エネルギー調査会」において、2010年の廃棄物発電導入目標が417万kWに設定された。現状の導入量から見ると一般廃棄物は約2倍、産業廃棄物は約16倍に拡大することが期待されている。上記目標達成に向けて、一層の導入促進のために以下の通り提言する。
環境整備面
1) 熱回収(サーマルリサイクル)の再評価
循環型社会形成推進基本法では、基本原則として、再使用―再利用(マテリアルリサイクル)が常に優先されているが、熱回収(サーマルリサイクル)を再評価した上で、両者の合理的な選択が可能なようにするガイドラインの整備をはかること。また、可燃物(廃プラスチックなど)の埋立てについて一定の制限を設けること。
2) 一般廃棄物処理PFI事業の推進
従来の公共事業と比較した場合、PFI事業者の支払う国税、道府県税は追加的支出となるため当該自治体に還付するような制度の検討をおこなうこと。また、建物などの償却期間の長い資産に対しては、事業存続期間に対応した減価償却年数の設定が許可されること、あるいは、加速償却等の措置が講じられること。
導入促進面
1) 産業廃棄物発電の推進
公共の関与による産業廃棄物施設整備の推進策として「廃棄物処理センター」制度を活用、更なる適用の拡大をはかること。 また、潜在発電量が大きい廃プラスチックを高効率発電用の燃料に認定し、廃棄物発電の推進をはかること。
2) 社会的合意形成に向けた取組み(PA)の推進
廃棄物発電を新エネルギーの柱の一つとして推進していくためには、設置に対する地域においての社会的合意形成に向けて、国主導によるPA支援のための第三者機関の選出および国の参加による問題共有化のプロセスを確立させることなどの研究が必要である。
技術開発面
1) 高効率廃棄物発電システムの開発および普及促進
全体システムの最適化或いは高効率化の視点から、焼却炉だけではなく熱回収部分を含めての技術開発が必要である。
また、廃棄物ガス化改質(ガス変換)などのようなガス化燃料による高効率発電システムの開発・導入推進をはかること。
2) 廃棄物発電研究センター(仮称)の設立
産業廃棄物に関する燃焼基本データを総合的に蓄積するとともに発電技術の開発、実証、調査、更には導入促進役割を持つ「廃棄物発電研究センター(仮称)」を産官学連携のもとで設立すること。
V.太陽光発電の普及促進に関する提言
個人住宅への導入が加速している。今後の日本にとって、豊かな生活を望む中で、環境問題、エネルギー問題等地球規模の問題として解決すべき課題は多い。住宅用太陽光発電システムは、個人の生活基盤である住環境の中で、個人が直接参加し、エネルギー問題、環境問題を解決する選択肢として大いに貢献できるものであり、その普及は不可欠である。現在の拡大機運を支援し、21世紀の中で、世界的大市場につなげていくため、当面実施すべき内容について提言を行う。
早期に支援の基本方針を示すこと
国、自治体は太陽光発電システムの普及促進を支援する各種助成制度の継続あるいは、新たな助成制度の創設について早期に、その基本方針を示すこと。
個人住宅への一層の普及促進につながる環境整備
徹底した省エネルギーと、最大限の新エネルギーを採用した環境に優しい総合エネルギーシステム導入住宅のような未来志向住宅の全国展開
同上住宅への税制支援
同上住宅の第三者による情報提供、価値評価システムの創設
集合住宅への支援策の拡大
性能情報の開示と長期安定使用を可能にする体制整備
メーカー、販売者を中心に国、自治体を含め太陽光発電システム関係者は、太陽光発電システムの性能に関する情報開示、長期安定使用を確保するための施工・保守体制の一層の整備に努め、多様な顧客の要望に対応できる市場環境整備を図ること。
公共施設への導入数値目標の設定
国、自治体は率先して公共施設への導入を促進させるため、数値目標を設定し、基礎的財政支援のもとに継続的に実行すること。
W.地域エネルギーの普及促進に関する提言
全国に約3300存在する地方自治体は、新エネルギーの率先導入と、地域住民の理解を得るための広報、啓発の役割が期待されている。
しかしながら、新エネルギーの積極的導入については一部の自治体にとどまっているのが実情である。関心は非常に高いものがあり、この高さを具体的行動に発展させるため、アンケート結果の分析から、以下の提言を行う。
新エネルギー導入目標の具体的数値の策定
中小の市町村を含めてすべての自治体は、早期に新エネルギービジョンを策定し、地域に合った新エネルギー導入目標の具体的数値を策定すべきである。国、県は財政的、人的支援を積極的に行う必要がある。
住民への情報発信と、相談対応可能な体制整備
各自治体は、自ら新エネルギーの導入に取組むことは当然のこととして、担当部門を明確にし、地域住民への情報発信、住民からの相談に対応できる体制を構築すべきである。
自治体の規模にあった導入支援策の強化
大規模中心の補助支援策では、中小自治体は利用が困難であり、広く自治体への導入を進めるためには、国、県は規模にとらわれず、自治体の地域に合った、主体性のある企画への支援をおこなう必要がある。
自治体間の情報交換の強化
自治体への新エネルギー導入結果についての情報開示を全国的に展開し、自治体間において情報を交換し、結果の評価から今後への対応等につなげるための場が設置されることが必要である。
新エネルギー導入後の支援策の整備
新エネルギー導入後の維持管理等、人材の乏しい中小自治体に対しての継続的な支援策を、国、県は積極的に実施すべきである。
新エネルギー導入促進に関する提言
風力発電システムの導入促進に関する提言(404kb)
廃棄物発電システムの導入促進に関する提言(303kb)
太陽光発電の普及促進に関する提言(203kb)
地域エネルギーの普及促進に関する提言(31kb)
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