新エネルギーの導入促進に関する提言
II.
低炭素社会構築に貢献する水力発電の着実な開発実施に向けた提言
水力発電の開発の着実な実現化を図るための施策
(1) 水力開発促進のための支援
[1]
国による水力事前調査の実施
水力発電の開発促進には、社会環境条件の変化を反映した計画が必要であり、そのためには、小水力地点を含めた国による事前調査(資源量調査、マスタープラン、可能性調査)を継続的に実施し、タイムリーな情報提供を行うことが必要である。
[2]
全量買取制度の下での支援の継続
水力発電は長期安定電源であり、初期投資が大きく投資回収に長期を要し、既設発電所の老朽化もあることから、国による設計・建設(設置、改造)に対する支援は開発推進に成果を挙げている。全量買取制度導入後においても、他の電源との特性の違いを踏まえて設計・建設に対する支援を全量買取制度とバランス良く継続することが必要である。
(2) 水力発電に係る技術開発促進のための支援
[1]
既設水力発電所のリパワメント(出力増強)の技術開発・導入促進に対する支援の実施
リパワメントを含む既設水力発電所の改修・更新に対して、技術開発および導入促進に対する支援措置を行っていくことが必要である。
[2]
系統安定対策等に有効な可変速技術の技術開発・導入促進に対する支援の実施
可変速技術の開発促進と低廉化に向けて、関係する事業者、製造者は、より一層の技術開発に取り組む必要があり、技術開発および導入促進に対する支援措置が必要である。
(3) 水力開発促進のための支援体制の強化
水力開発を実施する意向を持った未経験者に対し、専門的な知識を有する機関が調査を行い、開発の可能性判断を支援するとともに、設計、建設から運用・保守まで支援を行う体制の強化が必要である。
また、国の各機関でも水力開発を進め始めており、日本全体としてより効率的な開発促進を行うためには、横断的な連携が必要である。
水力発電の開発を促進する制度的枠組みの整備
(1) 河川法に係る許認可手続きの簡素化
河川法の許認可申請手続きについて、減水区間が短く環境への影響が少ない場合においては地点特性に応じた河川維持流量調査内容の簡略化等、一層の河川法手続きの簡素化と迅速化を図る必要がある。
また、既設ダム・水路の未利用落差による水力発電の場合に、大幅な手続きの簡略化等、国の柔軟な対応と可能な限りの手続きの迅速化を図る必要がある。
更に、水利権に関する協議に当たっては、許可基準の明確化および適切な運用を図る必要がある。
(2) 自然公園法に係る許認可手続きの簡素化
自然公園法の許可または届出の手続きに関し、審査基準の明確化・具体化など、可能な限りの手続きの迅速化を図る必要がある。
(4) 森林法に係る許認可手続きの簡素化
森林法における保安林解除手続きについて、柔軟な対応と可能な限りの手続きの簡素化、迅速化を図る必要がある。
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