資源エネルギー庁長官賞
導入事例の部 ガスタービンリパワリング複合ごみ発電システム
北九州市皇后崎工場
スーパーごみ発電システム

北九州市 北九州市環境局業務部施設課
 北九州市皇后崎工場のスーパーごみ発電システムは、焼却炉の熱を利用して発生させた蒸気を再度過熱して蒸気タービン発電機を駆動し、高効率発電するものであり、再加熱する熱源としてガスタービン発電機の排熱を利用するものです。
 クリーンな都市ガスを燃料としたガスタービン発電機と蒸気タービン発電機のコンバインドシステム(複合発電)の採用により、従来のごみ発電に比べて総合効率が10%以上高いことから、発電に伴う二酸化炭素の排出量の抑制につながり、地球温暖化防止に寄与する「地球にやさしいシステム」といえます。


設備の特長

設備の特徴
(1)スーパーごみ発電システムの採用と蒸気タービンの復水方式を水冷にすることにより総合発電効率を約26%まで上げることができました。
(2)蒸気タービン発電機の変動する発電出力に、ガスタービン発電機の安定的な発電出力が加わるので、従来型と比較すると非常に安定した発電出力が得られると同時に、発電量の自由設定が可能になりました。
(3)スーパーごみ発電システムとして国内最大の36,300kWの出力を誇ります。
(4)電力会社への系統連系することにより、都市部に立地した電力需要地に近く送電ロスの少ない地域分散型電源であります。
(5)発電した電力を市有の公共施設に供給することにより、電気料金の経費負担の軽減を図ることや、電力会社からの売電収入を工場管理経費等の一部に活用しています。
(6)工場内の主要設備に和・英の音声による設備解説パネルを設置して環境国際研修や自治体視察等の対応時に効果を発揮しています。
(7)スーパーごみ発電システムの仕組みが子供にも理解出来るような模型とビデオを組み合わせた「スーパーごみ発電の仕組み」を設置して高効率廃棄物発電をPRし、好評を得ています。


スーパーごみ発電システムフロー
皇后崎工場外観
皇后崎工場外観


発電機室内の蒸気タービン発電機(水色)と
ガスタービン発電機(赤色)

発電機室内

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