下水汚泥からの消化ガスの余剰分を隣接するガス製造工場に都市ガスの原料として注入する事業である。
ガス導管への注入ではなく、都市ガスの原料として未利用の消化ガスを受け入れており、付臭設備や熱量調整設備を新たに設置しないことなどによりコスト低減を図っていることが評価された。
知多市南部浄化センターでは、下水汚泥から消化ガスが発生しているが、場内での使用を除いた余剰分を焼却処理していた。この未利用エネルギーを活用するため、東邦ガスと連携して余剰分の消化ガスを都市ガスの原料として有効活用することを検討してきた。
今回導入したバイオガス有効利用事業は平成29年度から実施しており、下水処理により消化ガスを発生させている自治体と都市ガスを製造・送出しているガス事業者が連携して実現したものである。今回の事業では、既存設備を有効活用することにより、設備投資費や維持管理費の低減と共に効率的な設備運用を図っている。本事業と同様のスキームを採用することで、より一層バイオガスの有効活用が促進され、エネルギー自給率向上を図ることができる。
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