大規模太陽光発電(1.7MW)と蓄電池を導入し、地域新電力を通じて市所有の中学校、病院、図書館などの公共施設を自営線で結び電力を供給する取組みである。
余剰電力が発生した場合は自営線で結ばれた8つのマイクログリッド内の各施設で自家消費する。さらに余剰電力が発生する場合は、他のマイクログリッドの各施設に融通して消費することにより電力を融通し合う枠組みを構築しており、エネルギーの自給率を最大限に高めている。他の自治体への波及が期待されるものとして評価された。
本事業は浜松市の日本トップクラスの日照時間を活かして太陽光発電設備(以下、PV)等を導入するとともに、(株)浜松新電力と連携して、エネルギーの地産地消と地域のレジリエンス向上を目的とした、地域共生事業である。
浜松市の都心部から中山間地域までの8か所で、隣接する2つの公共施設を自営線で結び、8つのマイクログリッドを構成した。各マイクログリッドには、PV、蓄電池(PV総容量:1.7MW、蓄電池総容量:0.2MW)を設置し、8つのMG全体をエネルギーマネージメントシステムで制御する「浜松グリッド8」を構築した。
PVで発電した電力はPV設置公共施設で自家消費し、余剰が発生した場合は自営線で結ばれた隣接公共施設で自家消費する。さらに余剰電力が発生した場合は、(株)浜松新電力を介して、他のマイクログリッドに融通して消費することにより、8つのマイクログリッドで発電したPV電力は、8つのマイクログリッド内で全て使い切り、エネルギーの自家消費率を高めた。また災害等で系統の電力が遮断された場合は、PVおよび蓄電池からあらかじめ定めた重要負荷に電力を供給することで、地域のレジリエンス向上を実現した。
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