種類と特徴  
  既存の自動車から排出されるガスの中には、二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)や黒煙(粒子状物質)など、地球温暖化や大気汚染の原因となる有害物質が含まれています。クリーンエネルギー自動車は、これらの問題の解決に有効です。
しかし、車両本体の価格が高いことや、航続距離が短いことなど、課題も多く残されています。
 


  天然ガス自動車 メタノール自動車 電気自動車 ハイブリッド自動車
長 所
窒素酸化物をディーゼル車の10~30%に抑制できる
粒子状物質が排出されない
粒子状物質が排出されない
窒素酸化物をディーゼル車の約50%に抑制できる
走行中に排出ガスが出ない
騒音が小さく、振動が少ない
燃費の向上に効果がある
排気ガスを軽減できる
既存のインフラを利用できる
航続距離が既存車と同等以上
短 所
車体価格が既存車の1.4~2倍程度
一充填あたりの航続距離が短い(150~350km)
タンク容量が大きく、重い
燃料供給施設が少ない(全国に180ケ所程度)
車体価格が既存車の2倍程度
低温時のスタート性能に問題
燃料供給施設が少ない(全国に50ケ所程度)
燃料に毒性がある
起動時にホルムアルデヒドを排出
車体価格が既存車の2~3.5倍程度
交換バッテリーの価格が高い
一充填あたりの航続距離が短い(100~200km)
車体価格が既存車の1.04~1.7倍
バッテリー交換が必要
性 能 軽~小型
短中距離
小型トラック等
長距離
小型~バス
短距離
小型~バス
長距離
省エネ率 約10% 7% 約40% 約40%
車両価格 2~3倍 2~3倍 3~10倍 1.5~2倍
普及台数
(台)
5,252 224 1,510 37,719
主な課題 価格
航続距離
燃料供給体制
価格 価格
航続距離
燃料供給体制
価格



CO2 △~○ ◎~☆
NOx ○~◎ ○~◎
黒煙 ○~◎
資料:
経済産業省、総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会用参考資料、
1999年、環境省ホームページ
(注)1.
省エネ率は、同型のガソリン車と比較したときの、エネルギー消費量の減少率を示す。
2.
ガソリン車(○)を基準として、▲<△<○<◎<☆の順に良好となる。
3.
電気自動車(原付自転車を除く)の普及台数は、1998年度の台数。


  従来車と低公害車のCO2排出量(ガソリン車を100とした場合)




  地域ごとに進められるいろいろな利用システム