新エネルギーの導入促進に関する提言
[平成27年度]

Ⅵ.地熱エネルギーの開発・利用推進に関する提言
「再生可能エネルギー固定価格買取制度」による地熱発電開発の推進
 大規模の地熱開発は開発リードタイムが長いため、現行制度変更や買取価格引き下げがなされれば、開発機運は致命的に低下するものと懸念される。
また、現行制度下では買取価格変動リスクが大きく、大規模地熱開発事業が新たに多数着手されることは、期待できない状況にある。
その一方で、FIT制度の普及に伴い新たに参入した地熱開発の知見が乏しい一部事業者の無秩序な開発により、地熱開発への一般の信頼性を損なうおそれがあるものと懸念される。
以上を踏まえ、地熱発電を飛躍的に普及させるために、以下の項目を要望する:

(1) FIT制度の長期的な継続と現行の買取価格の維持
(2) 買取価格決定時期の早期化
(3) 地熱発電の秩序ある開発促進
既設および新規地熱発電所への支援の継続・強化
 FIT制度が適用されていない既設地熱発電所は、現行の補助制度が廃止された場合、適切な設備更新ができず、結果として更なる出力低下も懸念されるため、既設地熱発電所に対する補助制度の維持・拡充を要望する。
また、昨今の系統容量の問題から新規の地熱発電所について系統接続が容易ではない場合があり新規地熱発電開発を停滞させるおそれがあることから、新規地熱発電所の建設促進を目的とした系統接続に対する支援策を要望する:

(1) 既設地熱発電所に対する助成策の継続・強化
(2) 新規地熱発電所に対する送変電設備増強への支援
PDF形式 2.09MB
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