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次世代エネルギーパーク(その2)

次世代エネルギーパーク(その1)の最後で、現在の次世代エネルギーパークの課題について少し触れたが、今回はもう少し詳しく解説したい。

次世代エネルギーパークと一言でいっても、64箇所でその運営状況は大きな違いがある。毎年担当者と話す中で主観的に大別するならば、その約1割が◎、約2割が〇、約5割が△、約2割が×という状況に感じる。

次世代エネルギーパーク(その1)でも書いたが、以前は風力発電機や太陽光パネルなど設備そのものが珍しく、再エネ施設が数多く見学できる次世代エネルギーパークは、再エネそのものの存在で集客することができた。しかしながら、再エネの主力電源化が進む中、再エネ施設をあちこちで見かける昨今、多くの次世代エネルギーパークで来場者が減少している。

これからは、本パークへの来場者を確保するため、来場者に再エネ設備の新たな魅力を提案し、特別感を持たせるように「どう見せるか」、「何を体験させるか」ということが重要になってくる。普段は見ることのできない機器の内部を見学させるとか、実際にさわらせるとか、上がらせるとか、もちろん安全を十分確保した上での工夫が必要になっている。例えば、風力発電機を普段遠くから見ていても、タワーの内部まで入った人は少ない、さらにナセルまで上がった人は非常に少ない。また、太陽光発電を普段柵の外から見ていても、表面を触った人は少ない。めったにできない見学や体験を目玉に集客を図る。あるいは動物園やキャンプ場、温泉施設等が含まれている場合には、連携した見学ツアー等で集客する方法もある。各パークの特徴を最大限に活かした集客方法を考えてほしい。

また、昨年度、全次世代エネルギーパークを対象とした「エネパカード」が作成されている。全国のダムを紹介した「ダムカード」やマンホールを紹介した「マンホールカード」などは、カードの人気がマニア以外の人々にも広がり、各地のダムやマンホールに一般の方々が多く訪れる結果となっている。「エネパカード」についても、64箇所というほど良い数や風力発電など絵になる施設写真を強みに、カード収集も目的の一つとしたとした来場者数の増加を期待している。本カードを使った次世代エネルギーパーク間の連携も可能ではないかと思う。

是非とも次世代エネルギーパークご担当者に創意工夫を期待したい。

【ご参考】

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