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地熱の熱源について

地熱発電の3要素に「熱源」があります。地下は地球の中心部から来る熱により深く進むほど温度が高くなります。10,000m程の深さまでは、地温勾配が平均0.03℃/m程とされています。この場合は、「熱源」は地球の中心部ということになり、熱の伝わり方は伝導ということになりますが、地下4,500mで地熱発電に適した150℃ほどになります。4,500mの深さでは掘削費が膨大になるので現状は経済的に成り立ちませんが、アメリカのメキシコ湾岸にある高圧の堆積盆地型地熱系などは、将来、技術的に解決されれば有望資源になる可能性があります。

一方、火山の近辺では、火山の下にマグマが存在しているため、周辺の地温勾配も通常の10倍ほどになる例があります。マグマの近くには2,000m程の深さに200℃程の地熱貯留層ができている場合があります。この場合、「熱源」はマグマということになりますが、2,000mの深さなら現存の掘削技術で十分対応が可能であり、コスト的にも見合っています。日本の地熱発電がほとんど火山の近くであるということから、大部分の地熱発電の「熱源」はマグマということになります。

「熱源」のマグマからから地熱貯留層までどうやって熱が伝えられるかと言うと、マグマからの熱伝導と、マグマ起源水の移動による熱供給の2通りがあります。「熱源」がマグマの場合には、マグマからの熱伝導は多かれ少なかれ存在します。

一方、マグマ起源水の移動による熱供給は全くない場合がありえますが、マグマ性高温型地熱系のように熱伝導よりマグマ起源水による寄与が大きい場合もあります。マグマ起源水による寄与が大きい時は、地熱貯留層に溜められた「水」のうちマグマ起源水が数10%に達することもあります。ただ、この場合、「水」にはマグマ起源水に含まれていた腐食性の高い高温火山性噴気が存在するため、地熱発電などの熱エネルギー利用は見合わされる場合が多くなります。

【参考文献】

  • ・「令和元年度 地熱開発技術者研修会テキスト」 新エネルギー財団

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