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洋上風力発電(その1)「洋上風力発電のポテンシャルについて」

風力発電は、温室効果ガスを排出しないため、地球温暖化対策として有効であるとともに、国内のエネルギー源を活用できることから、エネルギー安全保障(エネルギー自給率の向上)や地域経済の活性化のためにも重要です。このため、世界的にはコストの低減と導入拡大が急速に進んでいます。日本でも再生可能エネルギーの主力電源化に向けた取組みが進められていますが、その中でも特に注目されているのが、「洋上風力発電」です。

世界では、欧州を中心に洋上風力発電の導入が進んでおり、2019年末時点の累計導入量は約26GWとなっており、2030年には約200GW、更には2050年に1,000GWまで増やす計画があります。日本では、2019年末時点では約0.65GW(世界11位)にとどまっています(図1、Windpower Monthly 2020年1月号)。2014年6月に策定された日本風力発電協会のWind Visionによると、2030年に0.96GW、2050年には3.7GWに増えると予想されています(図2、日本風力発電協会)。

図1
図2

このように、日本ではこれまで洋上風力発電の導入が遅れていましたが、2019年4月1日に、洋上風力発電の為に一般海域を長期占有できる法律「再エネ海域利用法」が施行されたことを契機に、多くの大規模プロジェクトが登場してきています。現在、「促進区域※※」の指定が進められており、日本でも洋上風力発電の本格的な導入開始が予想されています。
洋上風力発電(その2)「再エネ海域利用法の概要について」、※※洋上風力発電(その3)「促進区域について」、をご参照ください。

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