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アグリゲータについて
―ビジネスの成否は再エネの導入拡大次第―

これまでのFIT制度下における再エネは、一般送配電事業者がインバランスリスクを負っており、多くの再エネ発電事業者は需給管理に関するノウハウや経験を有していない場合が多い。今後、FIP制度の移行に伴い再エネ事業者が需給管理の責任を負うことが必要となるが、電力の取引を行う場合の選択肢としては、

  • ①自ら卸電力市場で取引を行う
  • ②直接、小売電気事業者と相対取引を行う
  • ③アグリゲータを介して卸電力市場で取引を行う

ケースが考えられる。

大規模な再エネ事業者であれば、自ら需給管理を行い、上記選択肢の①、②の取引を行うことも考えられるが、小規模な再エネ事業者については、需給管理を代行するアグリゲータを介しての電力取引のケースが考えられる。
アグリゲータとして想定されるサービスは種々あるが、特に重要なのは太陽光発電や風力発電などの変動電源の発電予測を踏まえた需給バランス管理であり、小規模事業者が多く集まることにより複数の発電所をまとめて大規模に受給管理を行うことでインバランスを最小化し、バランシングコストを下げることが必要とされる。

アグリゲータは、電気事業法上、特定卸供給事業者として位置づけられライセンス制となった。また、国の委員会(再エネ大量導入・次世代NW小委員会2021.1.13)においてもFIP電源がFIP電源以外のリソースとバランシンググループを組成することも認められる方向であり、火力発電や蓄電池など様々なリソースとバランシンググループを組んでインバランスを対策できることとなる。併せてFIP電源のインバランス負担も軽減措置として手厚い対策が取られる方向であり(インバランス制度の見直し(4)参照)再エネ発電事業者やアグリゲータ育成のための様々な環境整備がなされているところである。

アグリゲーションビジネスは、もともと旧一般電気事業者が社内業務として実施していたものを外部に切り出したものであり、現段階では経済的価値を明確にしにくい市場と考えるが、現状、FIP制度の導入を機にアグリゲーションビジネスに参入しようとする動き(東芝ネクストクラフトベルケ(株)、(株)ディー・エヌ・エー)も出ている状況にある。いずれにせよこのビジネスの成否は、再エネがFIP制度により導入拡大し多くのアグリゲータが成長、生き残っていくことがポイントと考える。

FIP事業者の市場取引方法
(再エネ大量導入・次世代NW小委員会2021.1.13 配布資料による)

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