再生可能エネルギーが電力の主力となる一方、出力不安定性や送電網への負荷、災害時の脆弱性といった課題が顕在化しています。本記事は、これらの難題を克服するカギとして、いま注目される「分散型エネルギー資源（DER）」の活用に焦点を当てます。DERは、各地に分散した小規模な発電設備や蓄電池などを統合し、賢く活用する概念。系統混雑の緩和、電力需給の安定化（調整力）、そして災害に強い電力システム構築に貢献するDERの具体的な価値と、普及に向けた課題を解説します。　…詳しく読む

DXの進展、特にデータセンターや半導体工場の増加により、日本の電力需要が急増しています。第7次エネルギー基本計画では、2040年度の電力需要が2022年度比で最大2割増と見込まれるものの、その予測には大きな不確実性が伴います。AI用途で高密度化するデータセンターは、大都市圏に集中し、局所的な電力供給の課題を生じさせており、この状況を解決するためには、脱炭素電源近傍へのデータセンターの立地誘導、電力と通信を一体的に整備する「ワット・ビット連携」、そして光電融合技術などによるデータセンター自体の抜本的な省エネ化が不可欠です。　…詳しく読む

第7次エネルギー基本計画は、エネルギーの安定供給と脱炭素化の両立を目指し、2040年度の温室効果ガス73%削減目標と整合する電力需給見通しを示しました。エネルギー安全保障を重視し、再エネ主力電源化に加え、原子力の活用を明確化。2040年度の電源構成は、再エネ4～5割、原子力2割程度、火力3～4割程度を見込み、技術進展に応じて複数のシナリオを想定しています。電力ネットワークの強化や事業環境整備にも注力し、日本のエネルギー政策の方向性を示しています。　…詳しく読む