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RE100企業の動向(その1)

「RE100」とは、事業活動で使用する電力の100%を再生可能エネルギー由来の電力で賄うことを目指す企業群の国際イニシアチブである。全世界でRE100に加盟した企業は、2020年4月15日時点で230社。日本のRE100加盟企業は、現時点で33社となっている。

2018年3月に国内の大手小売事業者として初めてRE100に加盟した「イオン株式会社」は、「イオンの『再エネ100%』の達成に向けた挑戦」という取り組み案件で、令和元年度新エネ大賞を受賞した。また、今年の3月には、大阪府内の2店舗を同社施設として初めて再エネ100%で賄うことを発表した。

その1店舗目「イオン藤井寺ショッピングセンター」では、屋上にPPAモデルで導入した太陽光発電システムを設置し自家消費している。発電量は一般家庭30世帯分に相当する。不足分については、関西電力のCO₂ゼロ電力メニューである「再エネECOプラン」の電力を使用している。

2店舗目の「イオンスタイル海老名」では、1店舗目と同様に関西電力のCO₂フリー電力を使用するとともに、人流や温湿度などの室内データとAIを活用して最適な空調自動制御を行うシステムを実証試験として店舗に導入した。本システムは神戸大学、関西電力など産学5者で新たに開発した省エネ技術で電気使用量とCO₂排出量を40%削減することを目指している。イオン株式会社は2050年をRE100達成目標時期と定めて、今後もグループ全体で再エネ導入を進めていく方針。

イオンの他にも、令和元年度新エネ大賞を、RE100に加盟する「株式会社ソニー」や「大和ハウス工業株式会社」が受賞している。その他にも「株式会社リコー」や「株式会社丸井グループ」「積水ハウス株式会社」などが目標達成に向けた着実な動きを見せている。

今後もRE100加盟企業の先進的な動きに注目していきたい。

【ご参考】

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