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福島県浜通りでの震災復興まちづくりにスマートコミュニティを活用

震災からの復興に地域の特徴を利用したエネルギーマネージメントを導入し、頑張っている福島県新地町を紹介します。

福島県新地町は、津波で被災した新地駅周辺の新たなまちづくりのなかで、相馬LNG基地からの天然ガスパイプラインに注目し、高圧ガス導管から分岐・減圧した天然ガスを活用した熱電併給とエネルギーマネージメントを展開し、エネルギーの地産地消と災害に強く持続可能で低炭素なまちづくりを行っている。

具体的には、CEMSを構築し、平常時は地域内エネルギー需給の最適化を図り、非常時には避難施設となる交流センター等への優先給電をマネージメントしている。

導入効果として、地産地消エネルギーを活用した分散型エネルギーシステムからのエネルギーを50%以上供給する目標を達成している。

また、導入実績として

  • コージェネレーションシステム:発電量417MWh/年、排熱利用量1,794GJ/年
  • 太陽光発電91MWh/年
  • 需要家へのエネルギー供給量:電力1,054MWh/年、熱(冷熱・温熱)6,905GJ/年

となっている。

事業概要は

  • 〇 主な事業者:福島県新地町、株式会社URリンケージ
  • 〇 事業費:1,411,104千円
  • 〇 主な導入設備
    • 地域エネルギーセンター
      コージェネレーションシステム175kWh、太陽光発電50kW、蓄電池50kWh
    • 交流センター:太陽光発電30kW、BEMS
    • インキュベーションスクエア: 太陽光発電5kW、BEMS
    • 住宅(125戸):HEMS、太陽光発電20kW
    • 防災センター: 太陽光発電20kW、蓄電池15kWh
    • ソーラー街路灯:6基

将来的には、天然ガスコージェネレーションシステムから排出されるCO2を農業施設へ供給する予定であることから、是非事業化をしていただきCO2の削減の一事例として、全国各地で実現することを期待しています。

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