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バイオガス、消化ガス、バイオマスメタン発酵における課題

湿潤系バイオマスのエネルギー利用では、対象バイオマスをメタン発酵させてバイオガスを発生させてからエネルギー利用を行う場合が多い。
利用される湿潤系バイオマスには次のようなものがある。

  • a.家畜排せつ物(主な所轄官庁は農林水産省)
  • b.食品廃棄物(主な所轄官庁は経済産業省)
  • c.家庭生ごみ(主な所轄官庁は環境省)
  • d.下水汚泥(主な所轄官庁は国土交通省)、他

また、上記の対象バイオマスをメタン発酵させる際の技術にはメタン発酵菌の特性から次のような方法がある。

  • ① 常温醗酵:
    発酵温度が20℃前後で外気温の変動に合わせて変化するもの。基本的には温度管理を常時行わない。
  • ② 中温醗酵:
    35℃前後で哺乳類の体温に近い温度で発酵させるもの。温度管理を的確に行う必要がある。
  • ③ 高温醗酵:
    55℃前後で行う発酵で、常温/中温よりもメタン発酵能力が極めて高いが、菌類の安定性が低く、温度管理等が難しい。

さらに、水分の量から湿式(80~95%)と乾式(60~80%)の方法があるが、実質的に用いられている方法は、中温発酵では湿式が、高温醗酵では湿式または乾式が多く用いられている。

ここで、メタン発酵させて発生してくるガスについて、対象のバイオマスによって名称が次のようにいくつか付されているが、成分的にはメタンガス約55~75%と二酸化炭素約45~25%、他の微量成分からなっているため、一般的にバイオガスと言われている。

  • 生活ごみ埋立て地から:ランドフィルガス
  • 下水汚泥から:消化ガス
  • 食品廃棄物から:バイオガス
  • 畜産廃棄物から;バイオガス、等

このようにバイオマスメタン発酵させて得たバイオガスをカーボンニュートラルなエネルギー利用で活用していく中で、いくつかの課題が出ています。それは、バイオガスを発生した後の残渣(消化液や残留固形物)の扱いです。

通常はその残渣を廃棄物として環境処理をして排出していきますが、状況によっては残渣の性状が肥料等で使用できるものもあるため、その活用を検討します。その時に、冒頭で示したように、主な所轄官庁が複数あり、手続きが煩雑なこと、残渣の性状評価について共通の方法が決まっていないこと、等から活用できる残渣でありながら廃棄物として処理している場合が出ています。

今後、この課題を関係者間で調整をしていくことが必要と考えます。

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