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発電側基本料金について(その4)
―電力量(kWh)課金も導入へ―

発電側基本料金の基本的な考え方としては、発電側基本料金(その2)で述べた通り、送配電網の維持、運用に係わる費用について、小売電気事業者が託送料として負担していたものを系統利用者である発電側にもその費用の一部について負担を求める仕組みであり、2023年度から導入されることとなっている。現行案は、「各発電所の契約キロワットが必ず流せるよう送配電設備を整備する」との考え方に基づき、電源が送配電設備の整備費用に与える影響に応じた負担を求める観点から、電源種別にかかわらず、全ての発電事業者に契約キロワットに応じて課金することとしていた。

一方、内閣府に新設された「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」から「発電側基本料金について、現状の案にとらわれず、将来のネットワーク像を踏まえて再検討が必要」との指摘があり、経済産業省から新たな案が提案された。

下記に示す新たな案では、発電側基本料金については、契約キロワットだけでなく、発電電力量kWhも考慮した課金に見直す方式が提案された。つまり、将来的に市場主導型の混雑管理手法(コネクト&マネージ)が定着し、全ての電源がノンファーム化するような状況になれば、実際に系統を利用し受益したkWhに基づく課金方式の方が合理的ともいえる。新たな案では、将来状況を先行的に考慮して、kW課金とkWh課金の比率を1:1とし、将来の状況に応じて見直す方向とした。

現行案における簡易計算によると、契約キロワット課金の総額は、約5300億円(発電側の負担規模は10社合計の託送料金原価の1割程度)で、発電側に約150円/kW・月程度の負担。今回の見直しでは、契約キロワット課金の総額は、約2650億円、発電側に約75円/kW・月程度の負担、残りの約2650億円を発電電力量による従量料金で回収するイメージとなる。

キロワット課金との比率を1:1とした根拠は不明確ではあるが、現行案のキロワット課金では、風力発電や太陽光発電といった設備利用率が低い電源が従来電源である火力発電に比べ不利となるものであったが、今回の見直しにより当面の処置としては改善されたものと考える。

現行案と見直し案について
(電力・ガス取引監視等委員会 第54回 制度設計専門部会2021.1.25配布資料より抜粋)

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