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バイオマス活用における注目技術・要素⑦
-ダイレクトバイオマス燃料電池(ChatGPT利用)-

バイオマスとは、生物資源(bio)の量(mass)を示す概念であり、「動植物に由来する有機物である資源(化石資源を除く。)」であり、大気中の二酸化炭素を増加させない「カーボンニュートラル」と呼ばれる特性を有している。バイオマスを製品やエネルギーとして活用していくことは、農山漁村の活性化や地球温暖化の防止、循環型社会の形成といった我が国の抱える課題の解決に寄与するものであり、その活用の推進を加速化することが強く求められている。(農林水産省令和4年2月の「バイオマスの活用を巡る状況」より)

電気新聞2023年7月25日版1面記事に以下のニュースが掲載されたので、今回ダイレクトバイオマス燃料電池について説明します。

-電中研、未利用バイオマスを燃料電池に/地産地消へ貢献、30年頃にも-

電力中央研究所は2030年頃までに、固体炭素での発電反応などを使用する「ダイレクトバイオマス燃料電池(DBFC)」の実用化を目指す。林地残材や流木、おがくず、農業廃棄物のような未利用バイオマスを粉砕して燃料に使う。市街地、山間部といった様々な環境課で地産地消型、資源循環型の発電システムが構築できると期待される。
DBFCは、反応容器内で円筒型の電池セルとバイオマス燃料を直接接触させる。電池セルは外側が燃料極、内側が空気極となっている。
空気極では空気中の酸素や二酸化炭素(CO2)が結合してイオンが発生し、電解質を経由して燃料極に送られる。燃料極ではバイオマス燃料から取り込んだ固体炭素とそのイオンが結合し、新たにCO2ができる際に電気が生じる。

・・略・・

開発に当たっては発電出力数キロワットを想定している。発電効率はDBFC単体で23%以上。固体酸化物型燃料電池(SOFC)などと組み合わせることで、45%程度まで向上する見込みだ。

・・略・・

「持続可能な社会の実現に貢献するため、未利用資源を有効活用できる小型、低コスト、高効率な発電システムを開発したい」と抱負を語る。
(2023年7月25日版電気新聞より一部抜粋)

今回、バイオマス活用における注目技術・要素⑥同様に、ChatGPTを利用した得た情報を基に説明します。
まず、ダイレクトバイオマス燃料電池の特徴をChatGPTから得た答えから一部リストアップしたものが以下となります。

  • 1)ダイレクトバイオマス燃料電池とは、バイオマスとして豊富な資源である炭素を燃料として、直接電気エネルギーに変換する燃料電池。
  • 2)バイオマスは、植物や動物の残渣、廃棄物、木材などの有機物であり、カーボンニュートラルなエネルギー源として注目されている。
  • 3)ダイレクトバイオマス燃料電池は、バイオマスを構成する固体炭素と揮発成分の化学エネルギーから、ボイラーやガス化炉などの中間過程を経ずに電気エネルギーに変換できるため、高効率で小型化が可能な発電システムとして期待されている。
  • 4)ダイレクトバイオマス燃料電池には、いくつかの種類があります。例えば、固体酸化物形、溶融水酸化物型、溶融炭素型、溶融金属併用固体酸化物型などがある。

また、ダイレクトバイオマス燃料電池の実用化の課題について、同様にChatGPTに問合せをした結果が以下である。

  • 1)発電効率の向上:
    現在のダイレクトバイオマス燃料電池は、固体酸化物型燃料電池(SOFC)やプロトン伝導性セラミック燃料電池(PCFC)などと比べて、発電効率が低いです。これは、バイオマス燃料の炭素含有率や揮発成分含有率、反応容器内の温度分布やガス流れなどが影響しています。これらの要因を最適化することで、発電効率を高める必要がある。
  • 2)安定性の向上:
    ダイレクトバイオマス燃料電池は、高温で長時間運転することが求められます。しかし、現在の技術では、反応容器内の高温やガス流れによって、電解質や電極材料が劣化したり、構造部品が変形したりする可能性があります。これらの問題を防ぐために、耐久性や信頼性の高い材料や構造設計を開発する必要がある。
  • 3)コストの低減:
    ダイレクトバイオマス燃料電池は、他の発電システムと競争力を持つためには、コストを低減する必要があります。しかし、現在の技術では、高価な材料や製造工程が必要であり、コストが高いです。これを解決するためには、安価で量産性の高い材料や製造技術を開発する必要がある。

さらに、ダイレクトバイオマス燃料電池(同様な研究を含む)の研究機関については、どこか教えて下さい。

  • 1)電力中央研究所:
    未利用バイオマスの利用拡大を目指したダイレクトバイオマス燃料電池(DBFC)の開発を行っています。2030年頃までに実用化を目指し、固体酸化物型燃料電池(SOFC)と組み合わせることで高効率な発電システムを構築することを目標としている。
  • 2)東京工業大学:
    炭化水素を熱分解した純炭素をエネルギー源としたリチャージャブル・ダイレクトカーボン型燃料電池の開発を行っています。電解質や電極にプロトン伝導体を微量添加することで、燃料極の高活性化および炭素の析出抑制を実現し、最大出力0.26W/cm2に達したと発表している。
  • 3)ローレンス・リバモア国立研究所:
    溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)の概念に基づくダイレクトカーボン型燃料電池の開発を行っています。石炭やコークスなどの固体炭素を溶融した金属ナトリウムやカリウムと反応させることで、高温で高効率な発電が可能なシステムを提案している。

はじまったばかりの技術であり、実用化にはまだまだ時間がかかりそうであるが、直接電気エネルギーに変換といった特徴と共に、未利用資源を有効活用という点では将来性のある研究の為、今後新たな情報が得られたら紹介したいと思います。

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