「カーボンリサイクル」に関する動向について、ご紹介する。
CO₂(二酸化炭素)を資源として活用する「カーボンリサイクル」技術の早期実用化に向けて、さまざまな研究や技術開発を集中的、横断的に取り組む実証研究の拠点を広島県の大崎上島(大崎上島町)に整備する事業が進んでいる。
大崎上島では、中国電力(株)大崎発電所構内に、石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)と、そこから発生するCO₂を分離・回収するシステムの実証事業が進められている。
さらに、世界最先端の技術や近く実用化が見込める技術を一元的に研究開発する環境を整えるとの考えから、大崎上島を「カーボンリサイクル技術の実証研究拠点」として整備する事業がスタートしている。
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、「大崎上島の実証研究拠点化」と「この実証研究拠点でカーボンリサイクル技術の実用化に向けたさまざまな技術開発」を進めていくために5件のテーマを採択した。
本テーマは大きく二つから構成されている。
事業期間は、2020~2024年度の4年間で、「カーボンリサイクル」技術の確立、利用拡大、低コスト化のための技術開発が進めば、地球温暖化防止と化石燃料の有効活用に大きな効果をもたらすことになる。今後の石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)とカーボンリサイクル技術の実証事業の成果に期待したい。
【ご参考】