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海外の再エネ事情(オセアニア その3)

2019年、オーストラリアでの風力発電による発電量は再生可能エネルギーによる電力の35.4%となる、19.4TWhでした。2019年に新設されたウィンドファームは8か所、発電容量は837MWで、累積容量は6,279.4MWとなり、2010年から3.4倍に増えています。さらに、2019年末現在、30件(総出力5.5GW)のウィンドファームの建設が進行中です。

2019年に設置された最大のウィンドファームはニューサウスウェールズ州(NSW)のSilverton(200MW)、次いで、クイーンズランド州(QLD)のMount Emerald(180MW)です。導入量で上位を占めるのは、サウスオーストリア州(SA)の5,683GWh, ヴィクトリア州(VIC)の5,408GWh, NSWの4,399GWhとなっています。 現在、オーストラリア初のオフショア風力発電のプロジェクトが進められています。建設予定場所は、VIC州南部の海岸沖10km地点で、規模は2,200MWです。

これまで、オーストラリアでは、水力発電の占める割合が大きく、2013年には再生可能エネルギーによる発電量の55%を占めていましたが、2019年の水力発電による発電電力量は14.1TWh, 再生可能エネルギーによる発電量の25.7%にとどまる結果となりました。これは、降雨量の減少だけでなく、風力発電や太陽光発電の急激な導入が影響していると考えられています。

タスマニア州(TAS)では、2,000MW/350,000MWh級プロジェクトの26km超の岩盤掘削のため、地質調査が開始されています。

【参考資料】

  • ・Clean Energy Australia 2020, Clean Energy Council
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