新エネルギー「最近の話題・キーワード」解説コーナ-新エネルギー「最近の話題・キーワード」解説コーナ-

海外の再エネ事情(Renewables 2022 Global Status Report)

2022年にREN21が発表した”Renewables 2022 Global Status Report”では、世界の再生可能エネルギーの導入状況をまとめています。2021年の再生可能エネルギーによる発電容量は、記録的な太陽光発電および風力発電の拡大により、前年よりも314GW以上増加しました。世界の既設再生可能エネルギー発電容量は11%増となり、3,146GWに達しました。

再生可能エネルギー市場は、様々な地域で拡大しています。2021年に増加した資源別発電容量における主要5か国は、太陽光発電では、1位中国、2位アメリカ、3位インド、4位日本、5位ブラジルとなっています。風力発電では、1位中国、2位アメリカ、3位ブラジル、4位ベトナム、5位英国、水力発電では、1位中国、2位カナダ、3位インド、4位ネパール、5位ラオス、地熱発電では、1位中国、2位トルコ、3位アイスランド、4位日本、5位ニュージーランドとなっています。

2021年に、再生可能エネルギーは世界の電力の28.3%を構成していますが、これは2020年と同様のレベルです。電力需要の増加と干ばつによる水力発電の大幅な低下により、再生可能エネルギーの市場への普及は頭打ちとなっています。2021年には経済活動の回復により、世界のエネルギー需要が4%増加しましたが、そのほとんどに応えたのが化石燃料だったため、CO2排出量は6%増を記録しました。(CO2排出量は2020年に5%削減した後2Gt増加しました)

現状では、2050年にCO2排出量実質ゼロを達成するために必要な導入目標の1/3にとどまっている状況です。IEAが設定したネットゼロのシナリオでは、今後2050年まで、再生可能エネルギーの発電量を毎年825GW増加させることが必要だということです。

【参考】

  • ・Renewable 2022 Global Status Report, REN21
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