新エネルギー「最近の話題・キーワード」解説コーナ-新エネルギー「最近の話題・キーワード」解説コーナ-

海外の再エネ事情(Renewables 2022)

2022年にREN21が発表した”Renewables 2022 Global Status Report”では、世界の再生可能エネルギーの導入状況をまとめています。

再生可能エネルギーによる発電コストが低下したこともあり、変動性再生可能エネルギー(VRE)が世界の電力資源に占める割合は急速に成長し、2021年には初めて10%を超えました。風力発電や太陽光発電といったVREが発電の30%以上を占めている国としては、、デンマーク(53%)、ウルグアイ(35%)、スペイン(32%)、ポルトガル(32%)、アイルランド(31%)が挙げられます。こうした国では、VREの発電量は消費需要の40%を超えています。

海外の再エネ事情(Renewables 2022)

発電の100%(またはほとんど100%)を再生可能エネルギーで賄っている国が増えています。

2020年下期から2021年初頭にかけて、コスタリカでは300日継続して完全に再生可能エネルギー資源による発電を達成しました。その内訳は、水力発電(80-85%)、地熱発電(約12%)と風力発電です。

カナダのケベック州では、電力需要の100%以上を水力発電と風力発電プロジェクトが担っており、余剰電力は隣接するアメリカやカナダの自治体に輸出しています。

パラグアイでは、水力発電をベースとした電源構成をバイオマス発電が補完しています。アイスランドでは、実質的に水力発電と地熱発電ですべての電力需要を賄っています。

スコットランドは、2020年に総電力需要のほぼ100%を風力発電のみで達成してしました。

オーストラリアでは、2021年最終週、風力発電と屋根上のPV発電により南オーストラリア州全域の電力を100%供給しました。再生可能エネルギーによる電力供給を有効に活用するために、南オーストラリア州では、電力需要への対応と電力貯蔵の両方に注力する一方で、余剰電力の輸出が可能になるよう隣接する都市への送電ネットワークを拡大しています。

海外の再エネ事情(Renewables 2022)

【参考】

  • ・Renewable 2022 Global Status Report, REN21
ページトップへ