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公営電気事業者における水力発電所を活用した地域貢献への取組み

公営電気事業を経営する地方公共団体(公営電気事業者)は、保有する水力発電所で発電した電気を、これまでは主に電力会社に売電(卸供給)することにより事業経営を行ってきました。その後、平成24年7月に再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)が開始されたことを受けて、公営電気事業者においても発電所の新設および改修に際してFIT制度の認定を受けるケースも生じています。

このような中、新たな売電の取組みとして、地域企業(一例としては、県内の新規立地企業や地域経済を支える中小企業など)を対象にCO2フリーかつ地産地消の電気を供給する料金メニューを小売電気事業者と連携して提供する公営電気事業者があります。ここで、料金メニューは以下の2種類に分類されます。

①割引プラン(割安な価格での電力供給)[図1①参照]

  • ・地域経済・産業の活性化に貢献することを目的として、公営電気事業者の水力発電所で発電した電気を活用しつつ、標準的な電気料金より5%程度割引した価格で地域企業へ電力を供給するものです。
  • ・小売電気事業者は「エネルギー供給構造高度化法」で求められる目標(2030年度に非化石電源比率44%)の実現に向けて電源を確保できます。
  • ・災害でり災証明を取得している企業等を対象にしている場合もあります。
  • ・プランを提供する公営電気事業者:岩手県、秋田県、山形県、山梨県、岡山県

②CO2フリープラン(環境価値の提供)[図1②参照]

  • ・CO2排出削減に取り組む地域企業に向けて、公営電気事業者の水力発電所で発電したCO2を排出しない電力を供給するものです。
  • ・電気料金は環境価値分のプレミアム(1~2円/kWh程度)が上乗せされた価格になります。
  • ・供給される電気のCO2排出係数はゼロになるため、CO2排出量の削減、SDGs、RE100など地域企業における様々な環境価値へのニーズに応えることができます。また、「地球温暖化対策の推進に関する法律」の報告等に活用することもできます。
  • ・電気料金のプレミアム分は地方公共団体の環境保全事業等で活用されるため、CO2排出量の削減のみならず地域貢献にもつながります。
  • ・プランを提供する公営電気事業者:岩手県、秋田県、山形県、栃木県、群馬県、神奈川県、山梨県、長野県、岡山県

割引プランは平成28年度から、CO2フリープランは平成30年から提供が開始されていますが、今年度に入って、すでに提供している割引プランに追加する形で、あるいは新たに設定する形でCO2フリープランの提供を開始する公営電気事業者が増えています。

①割引プラン
②CO2フリープラン

図1 割引プランとCO2フリープランの概要
出典:公営電気事業パンフレット(2020年7月)(公営電気事業経営者会議HP)
http://www.koueidenki.org/data/koueidenki.pdf

【参考】

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