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公営電気事業者に対するPFI事業の導入

PFI事業とは、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して公共設備の整備等の促進を図るための措置を講ずること等により、効率的かつ効果的に社会資本を整備することなどを目的とした事業で、「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(PFI法)」が制定された平成11年以降、国の大型事業に活用されるとともに、地方自治体に徐々に普及しましたが、リーマンショックによる建設投資の抑制や、一部事業の失敗によるネガティブなイメージにより事業件数を減らしていました。

しかし、平成25年に「PPP/PFIの抜本改革に向けたアクションプラン」を内閣府が策定したことを皮切りに、国が各種推進施策を積極的に打ち出し、事業件数が増えてきています。この流れに乗じて、公営電気事業に対するPFIの導入に注目が集まっています。

公営電気事業者の多くは、戦後の電力不足を解消するために開発された水力発電所を運営維持しています。水力発電所は、一般的に耐用年数が40~50年程度と言われ、長期・継続的な使用が可能な施設です。しかし、その多くは戦後の高度経済成長期以前に整備された施設であり、発電により得られるキャッシュフローが乏しい状況のため、運用開始以降、抜本的な更新や改修を実施するための資金原資を確保できないまま、50年を経過する施設も多く存在していました。しかし、平成24年に固定価格買取制度(FIT制度)が開始され、それを活用することにより、売電価格が20年間固定となり、プロジェクトキャッシュフローの計画策定が容易となったため、これまで滞っていた公営水力発電所の更新・改修への関心が高まっている一方で、特に少子高齢化と人口減少が進む自治体などでは経営資源の枯渇により、行財政改革を進める中で、電気事業についても今後の経営形態や組織体制についてのさらなる検討が求められています。

そのような中、今般の公営電気事業に対するPFIの導入は、公営水力発電所の更新・改修に対する民間ノウハウ導入に加え、施設の運営維持に対しても民間ノウハウを導入するものもあります。

令和2年9月から開始された鳥取県営水力発電所再整備・運営等事業は、施設の所有権を県が有したまま、特別目的会社(SPC)が24年近くに渡り運営を行うコンセッション方式で、水力施設での同方式によるPFI事業は国内初となっています。同事業では今後、3発電所の再整備も予定されており、コストの見立てや資金調達法などの民間ならではの創意工夫とノウハウにより、費用低減はもとより収入増加も果たすことができることが見込まれており、完全独立採算事業として県が財政支出を行わず、SPCから運営権対価を受け取る事業スキームとなっています。

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