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こんなところに再生可能エネルギー その2

今年度の資源エネルギー庁ホームページ「なっとく!再エネ」に掲載する動画「こんなところに再生可能エネルギー」の第二弾を作成するため、普段の生活の中で数多く見かけるコンビニストアーチェーンの「セブン・イレブン本社」を訪問した。

セブン・イレブンの店舗は、全国に21,000店以上ある。そのうち約4割の8,700店以上の店舗に太陽光パネルを載せており、店舗で使用する電力の再生可能エネルギー化を積極的に進めている。

太陽光パネルも、少し前まで店舗の屋根の一部に載せている程度であったが、最近では店舗の屋根目いっぱいに載せる取り組みを行っている。セブン・イレブン青梅新町店では、太陽光パネルを屋根に目いっぱい載せることで、他の店舗に比べ約3倍の発電ができている。さらに、この店舗では節電のための設備をたくさん備えている。例えば、店舗の看板の電気は、周りの明るさに応じて光の強さを変えて、無駄な電気を使わない仕組みになっている。店舗で使用する電気をできるだけ少なくして、さらに太陽光パネルで電気を創って、できる限り再生可能エネルギーの使用量が多くなるように取り組んでいる。

セブン・イレブン店舗外観
セブン・イレブン店舗外観
セブン・イレブン青梅新町店
セブン・イレブン青梅新町店

ただ、セブン・イレブンの店舗屋根は、そこまで大きくないから、店舗で使用する電気を全部太陽光パネルで賄うのは難しい。そこで、店舗では節電に取り組みながら、店舗から離れた場所に、太陽光パネルを設置して、そこから再生可能エネルギーを届ける取り組みを進めている。

この取り組みは、2021年から始めており、2021年の6月千葉県の太陽光発電所から、セブン・イレブンの41店舗に太陽光の電気を送っている。この41店は、他の再生可能エネルギーも併せて使用することで、お店で使う電気全てが再生可能エネルギーになっている。また、2022年には、福井県の新しい太陽光発電所から、北陸地域のセブン・イレブンの店舗約300店にも太陽光の電気を送る取り組みを進めている。

千葉若葉太陽光発電所
千葉若葉太陽光発電所
北陸電力㈱福井発電所
北陸電力㈱福井発電所

セブン・イレブンは、2030年に2013年と比べて、店舗から排出する二酸化炭素を半分にするという目標を立てている。その目標を達成するためには、店舗で使う電気をもっと再生可能エネルギー化していく必要がある。だから、店舗の屋根だけでなく、店舗から離れた場所に太陽光パネルを設置して、そこから再生可能エネルギーを送る取り組みを今後も積極的に進めていく予定。

我々の身近なコンビニエンスストアーでも再生可能エネルギーの導入が積極的に進められている。コンビニの店舗の屋根を見る機会はあまりないかもしれないが、高架上を走る電車の中や近くのビルなどから見ることができれば確認してほしい。そして、再エネ導入に積極的に取り組む企業、店舗を応援していきたい。

今後もセブン・イレブンのますます積極的な再エネ導入の取り組みに期待したい。

【参考資料】

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