国内初、ペロブスカイト太陽電池をビル外壁に実装
－積水化学工業株式会社 大阪本社リニューアル工事－

積水化学工業株式会社は、大阪本社が入居する堂島関電ビルに国内で初めてフィルム型ペロブスカイト太陽電池を実装した。

2050年のカーボンニュートラル実現に向けて再生可能エネルギーの拡大が求められる中、積水化学工業が開発中のフィルム型ペロブスカイト太陽電池は軽量で柔軟という特長があり、シリコン系太陽電池では設置が難しかったビルの外壁などへの設置が可能となる。

現状、国内では既存建物外壁にフィルム型ペロブスカイト太陽電池を実装した例はないが、今般、〝地上12階の風荷重に20年相当耐え、安定した発電性能を維持した設置方法″を積水樹脂株式会社と共同検討、「フィルム型ペロブスカイト太陽電池付き建材パネル」を完成させ、設置を行った。

両社が入居する堂島関電ビルは大規模リニューアル工事を実施中であり、2025年4月に完工予定。当該工事に合わせてペロブスカイト太陽電池を壁面に設置することで、ビルの環境負荷低減に加え、ペロブスカイト太陽電池による発電量のモニタリングや経年変化など、長期的な品質評価に活用する。

今後の発展が期待されるペロブスカイト太陽電池を普及させるためにも、ビル壁面等への実装など具体的な導入事例を拡大してもらいたい。