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宮古島市来間島における地域マイクログリッド構築事業について

令和元年度の新エネ大賞において、経済産業大臣賞を受けた株式会社ネクステムズおよび株式会社宮古島未来エネルギーは、この度、沖縄電力株式会社と共同で「令和2 年度 地域マイクログリッド構築事業」の交付決定を受け、宮古島市を加えた四者の共同事業体(コンソーシアム)で、宮古島市来間島における地域マイクログリッド構築事業を開始することを発表した。

本事業は、平常時においては、太陽光発電等の再生可能エネルギーと蓄電池を活用して効率的に当該エリアへ電気を供給し、災害等による大規模停電などの非常時においては、大元の送配電ネットワーク(本事業では宮古島系統)から切り離し、自立的に当該エリアへ電気を供給することを可能とする新たなエネルギーシステムを構築するもの。

本事業を通したマイクログリッド技術の確立により、省エネルギー化やエネルギーコストの低減、再生可能エネルギーの真の地産地消に加え、非常時のエネルギー源確保による停電時間の短縮などに取り組むことで、社会的ニーズの高まる脱炭素化や電力レジリエンスの強化、持続可能な社会の実現に貢献することが期待されている。

宮古島市来間島における地域マイクログリッド構築事業について
宮古島市来間島における地域マイクログリッド構築事業について

【地域マイクログリッドの概要】
マイクログリッドを活用した電力供給イメージ

  • 来間島(既設で380kWの太陽光発電あり)に新たに270kW 分の太陽光発電と360kWh分の蓄電池、さらにエリア全体の需要調整を行う蓄電池800kWh を設置しマイクログリッドを構成する。
  • 平常時においては、宮古島系統からマイクログリッドに出入りする電力が極力0になるよう、需要家側エネルギーマネージメントシステムで需要家側蓄電池を、マイクログリッドエネルギーマネージメントシステムでマイクログリッド側蓄電池を制御し、電気を供給する。
  • 災害等による大規模停電などの非常時においては、条件が整えば、宮古島系統からマイクログリッドを切り離して需要家側エネルギーマネージメントシステムで需要家側蓄電池をマイクログリッドエネルギーマネージメントシステムでマイクログリッド蓄電池を制御し、自立的に電気を供給する。

株式会社ネクステムズおよび株式会社宮古島未来エネルギーは、宮古島での「再エネサービスプロバイダ事業」において、エネルギーマネージメントシステムには実績があり、今回はその応用系として、マイクログリッドの構築に取り組むもの。今後も離島ならではのノウハウを活かした事業展開に期待したい。

【ご参考】

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