(一社)プラスチック循環利用協会は12月25日に毎年発行のマテリアルフロー図2019年度版を発表しました。本資料は毎年の日本におけるプラスチック循環利用状況の基本資料と言えます。同協会からプラスチック資源の利用状況について、当財団も講演をいただいた実績があります。
以下、内容を抜粋の上、紹介します。
なお、同協会発行のマテリアルフロー図及び概説は本文の最後にURLを記載、ご参考ください。
●「マテリアルフロー図のポイント」
前年比17万t減の1,050万t。
→ 品種別生産量の順位は以下、
1)ポリエチレン、2)ポリプロピレン、3)塩化ビニル樹脂、4)ポリスチレン類
今秋に開催された産業構造審議会・中央環境審議会の合同小委員会やワーキンググループでプラスチック資源循環施策は検討、整理されています。「今後のプラスチック資源循環施策のあり方について(案)」では「リサイクルによる再生利用、それが難しい場合には熱回収よるエネルギー利用を図る」とされています。更に、海洋プラスチックごみ問題、そして2050年カーボンニュートラルの実現などに取り組むことになります。
また、12月21日に2021年度政府予算案が閣議決定されました。経済産業省、環境省の予算でもグリーン社会実現のための関連予算が組まれています。プラリサイクル関連では環境省で「脱炭素型のプラスチック資源循環高度化」のために設備導入促進事業への予算化が新規に組まれています。
カーボンニュートラルを考える上で、プラ廃棄物の有効利用は重要な施策です。関係する部門が多岐にわたる困難はありますが、積極的に検討、実現を図りたいものです。
●引用資料 (一財)プラスチック循環利用協会H Pより