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令和3年度(2021年度)エネルギー需給実績取りまとめ(速報)

11月22日付で資源エネルギー庁は令和3年度の総合エネルギー統計速報を作成、エネルギー需給実績として取りまとめました。(例年と同じタイミングです)

以下、速報のポイントを抜粋、引用します。

  • (1)需要動向
    • 最終エネルギー消費は前年度比2.0%増入(昨年度は6.6%減)、うち、石炭は同12.1%増(昨年度14.9%減)、都市ガスは同4.5%増(昨年度8.3%減)、石油は同0.4%減(昨年度7.1%減)、電力は同2.0%増(昨年度2.1%減)であった。
      (なお、下線、斜字体は引用者による付記)
    • 家庭部門は、新型コロナウイルス感染の落ち着きによる在宅時間減の影響などから前年度比減少。企業・事業所他部門は、前年度の需要減からの回復影響などから増加。
      *最終消費を部門別に見ると、企業・事業所他が前年度比4.5%増(うち製造業は同5.6%増)、運輸が同1.0%増の一方、家庭は同6.5%減。
      *電力消費は、企業・事業所他は同5.5%増(うち製造業は同5.8%増)、家庭は同6.2%減。
  • (2)供給動向
    • 一次エネルギーの国内供給は、前年度比3.4%増。化石燃料は同1.4%増となり、8年ぶりに増加。再生可能エネルギー(水力含む)は9年連続で増加が続く。
    • 発電電力量は全年度比3.2%増(1兆327億kWh)。非化石電源の割合は27.1%(前年度比3.5%ポイント[%p]増加)。
    • エネルギー自給率(I E Aベース)は、前年度比2.1%p増の13.4%。
  • (3)CO2排出動向
    • エネルギー起源CO2排出量は、前年度比1.2%増、2013年度比20.7%減でとなる9.8億トンとなり、2020年度に引き続き10億トンを下回った
    • 電力のCO2原単位(使用端)は、前年度比3.1%改善し、0.46kg- CO2/kWh。

需要動向はコロナ感染拡大の影響が後退したものと見られ、前年度比増に。家庭部門は在宅時間の減少によるものと思われ、前年比減少。一方、企業・事業所部門は増加となりました。また、電力消費も同じ傾向でした。コロナ禍からの経済回復の傾向がエネルギー需要にも反映されたようです。

供給動向も同様です。化石燃料は久しぶりに増であったものの、再生可能エネルギーも増加となり、エネルギーシフトは着実に進行しています。

【参考】

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