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全固体電池

環境性に優れた電気自動車(EV)だが、使用される蓄電池にはまだ課題もある。その課題を解決する可能性が高いとして「全固体電池」への注目が高まっている。全固体電池とはどのようなものか?

「全固体電池」とは、「電解液を使わず電極間を固体で繋ぐ電池」のこと。電解液というのは、電極(正極と負極)間で電気をやりとりするために電気を通す液のことで、自動車の12Vバッテリーなど鉛蓄電池には「希硫酸液」が使われている。

また、現在の電気自動車のほとんどで動力用蓄電池として使われているリチウムイオン二次電池の多くには「有機溶媒(非水)系電解液」と呼ばれる電解液が使われている。「有機溶媒系電解液」にもさまざまな種類があるが、概ね、この「有機溶媒」の可燃性が高いことから、リチウムイオン電池は「発火のリスクが高い」と言われる原因になっている。また、温度によってリチウムイオン電池の充放電性能が左右される要因でもある。

「全固体電池」では電解液を使わないので、数多くのメリットが期待されている。①発火のリスクが低い、②超急速充電が可能になる、③エネルギー密度が高い、④幅広い温度域で安定して性能を発揮できる、⑤劣化しにくく長寿命、などである。

近年、「全固体電池」の安全性が注目され、自動車メーカーや電機メーカーの間で研究開発が盛んに行われている。

特に電気自動車の普及に向けては、現行の電池では航続距離や充電時間に課題があるため、「全固体電池」への期待度は大きく、実用化に向けて開発が進められている。

「全固体電池」は、大きく「バルク型全固体電池」と「薄膜型全固体電池」とに分けることができる。

  • 【バルク型全固体電池】
    バルク型全固体電池は、一般的なリチウムイオン電池と構造的には似ており、違いとしては固体電解質を使用している点。そのため、実用化においては、高い導電率を示す固体電解質の開発や、界面形成が容易な固体電解質の開発がカギとなっている。
  • 【薄膜型全固体電池】
    薄膜型全固体電池は、気相法(スパッタ法、真空蒸着法、パルスレーザー堆積法など)を用いて薄膜を積層させることにより、作製されている。
    すでに実用化されており、サイクル寿命に優れていることが実証されている。

今後、全固体電池の量産技術が確立し、市販の電気自動車等に搭載されることを期待したい。

【ご参考】

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