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水車発電機

水車により駆動される発電機を水車発電機といい、主要部は固定子、回転子及び軸受より成り立っている。また、水車発電機は励磁方式、軸の方向、軸受の配置、冷却方式などによって分類される。

以下、水車発電機を分類別に説明する。

  • (1)励磁方式による分類
    一般に水車発電機としては同期発電機が用いられるが、近年安定した電力系統に接続される小容量の水力発電には誘導発電機、極小容量機には永久磁石発電機が用いられる場合がある。
  • (2)軸方向による分類
    回転子の軸の方向により立軸機と横軸機に区分される。
    軸の方向は、発電機の容量、回転速度、水車の型式及び発電所の立地条件等を勘案して定めるが、一般には立軸機が広く用いられており、横軸機は小容量機で高速回転のものに限られている。
    【立軸機の特徴】
    横軸機に比べて軸長が長くなり建屋の高さが高くなるが、構造上大型機を造るのに適しており、落差を有効に利用できることなどの利点がある。
    【横軸機の特徴】
    高速機に適し保守が簡単であるが,軸のたわみの制約から大型機には適さない。
  • (3)軸受の配置による分類
    横軸機では軸受台は両側にあるが、立軸機ではその配置によって普通形、傘形、凖傘形、低支持形などがある。一般的に採用されている普通形は、回転部分の重量を支える推力軸受(スラストメタル)が回転子の上にあり、その側面に上部案内軸受(上部ガイドメタル)がある。
  • (4)冷却方式による分類
    水車発電機の冷却方式としては、自由通風形、出口管通風形、水冷熱交換器形などに分類される。

【参考文献】

  • ・一般財団法人 新エネルギー財団 水力地熱本部
    令和3年9月 新エネルギー人材育成研修会(水力発電コース)テキスト
  • ・一般財団法人 新エネルギー財団 水力地熱本部
    中小水力発電ガイドブック(新訂5版)
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