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地熱発電での環境価値の活用

環境価値として、自然エネルギーによる電力は、電気そのものの価値に加え、CO2排出を削減するような環境価値を持っているとみなされます。日本では「Jクレジット」・「グリーン電力証書」・「非化石価値」が環境価値に該当します。Jクレジットやグリーン電力証書の基本的なねらいは、「中小企業に環境価値を創出してもらい、大企業がそれを買い上げてカーボンオフセットする」というところにあり、環境価値の代金を「中小企業」の資金にしてもらうところにあります。一方、非化石証書は、小売り電力業者が購入して活用することで、FIT制度による国民の負担を軽減するというところにねらいがあります。地熱も自然エネルギーの一つであるので、地熱発電は当然ながら環境価値を持っていると考えられています。ただ、具体的に活用することは、話が別であり、日本では活用がなかなか図られていないという実態があります。

しかし、最近次のような話題が報告されました。

JFEエンジニアリングの子会社で小売電気事業者のアーバンエナジー(横浜市鶴見区)は、いわて生活協同組合が岩手県盛岡市および滝沢市で運営する生協4店舗に対して再エネ電気の供給を開始した。

今般いわて生協が採用した再エネ電気メニューは、JFEエンジニアリングの「八幡平地熱ゼロエミプラン」。その名の通り、地元である岩手県八幡平市に立地する地熱発電所、松尾八幡平地熱発電所からアーバンエナジーが電気を調達している法人向け電気メニューだ。同発電所の定格出力は7,499kWで、2019年1月の運開の際には、国内で22年ぶりの出力7,000kW以上の大型地熱発電所稼働として話題になった。なお発電所の事業者である岩手地熱はJFEエンジニアリングに加えて三井石油開発、日本重化学工業、地熱エンジニアリング、(独法)石油天然ガス・金属鉱物資源機構も加わり2011年10月に共同で設立された。

松尾八幡平地熱発電所はFIT制度を活用した売電を行っているため、特定卸供給によってアーバンエナジーが調達するFIT電気に非化石証書を付与して実質CO2排出ゼロとしている。いわて生協はさらに、2030年までに2013年度比で温室効果ガス(GHG)排出を40%削減するとの目標も掲げている。今回の八幡平地熱ゼロエミプラン採用はその目標達成に資することになる。

この例は、地熱発電の環境価値を活用する一つの例としてエポックメーキングになるもので、今後このような活用が増えることを期待するものです。

【参考資料】

  • ・新エネルギー新聞2020年(令和2年)06月08日付記事

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