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地熱開発の人材育成について

地熱開発には、地熱開発の専門性を身に付けている人材が必要です。かつて地熱開発が活発だった1990年代前半ごろまでは、地熱開発の春から夏の時代であり、専門性を身に着けた人材が多く育成されました。しかし、それ以降訪れた地熱開発の冬の時代で、人材育成が行われなくなりました。

しかし、2012年に地熱開発に春の時代が再び巡ってきたのです。地熱開発の専門性を身に付けている人材は定年前後ではありましたが、まだ健在でした。ただ、その人材も引退までに時間は多く残されていませんでしたので、次世代の人材育成は急務の状況でした。

そこでまず、一般財団法人新エネルギー財団(NEF)が、2014年6月に「地熱開発技術者研修会」の初回を開催しました。「地熱開発技術者研修会」は、地熱開発に関わってから5年目未満の人材を対象とし、東京で適切な大きさのホールを借りて、2日間で9時限の講義を行う形式です。以降2019年まで毎年度5月に開催され、80~110名の受講者が参加する研修会で活況を呈しています。

9時限の内容は、1時限目に資源エネルギー庁の専門官に国の施策を説明してもらいます。2時限から9時限は、「地熱エネルギー概論」「地熱発電の持続可能性に係る判断基準」「地質調査・地化学調査」「物理探査」「蒸気生産・輸送設備」「発電設備」「地熱貯留層の評価及び管理」「地熱井掘削概論」となっています。

一方、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)では、2017年1月に「地熱資源開発研修」の初回が開催されました。地熱開発に関わって数年から10年程度の人材を対象とし、秋田県小坂町の国際資源大学校を講義の場所として、現場見学ツアーを含めた3週間のコースです。2019年度まで毎年度12月に開催され、30~50名の受講者が参加される充実した研修コースとなっています。NEFの研修会の各時限をさらに深堀して講義が行われ、グループワークなども行われるコースであり、地熱開発者のネットワーク構築にも寄与していると思われます。

NEFとJOGMECの2つの研修コースは、経験年数で棲み分けができており、地熱関係各社のニーズに応えられていると考えます。JOGMECでは、更に英語での講義を主体として国際的な地熱開発者を育成する「地熱資源開発研修上級コース」も用意されています。

身に付けられた技術は、次代の技術であるEGS技術や超臨界地熱技術にも応用可能と考えます。人材育成が図られることで、地熱の更なる推進が期待されます。

【参考資料】

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