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電力市場の概要(その1)
―電力の自由化と電力市場―

再生可能エネルギーが主力電源となるためには、発電事業者として、電力市場での取引を介して自らの電源が十分な収入を獲得できるかどうかが重要であり、そのためには電力市場の制度設計を理解し、事業性に与える影響を見極めることが必要となる。ここでは、電力市場の概要について紹介する。

これまでの電気事業は、発電・送電・配電・小売りの垂直一貫体制の基に電気事業者が地域独占、総括原価方式により需要家への供給義務を負っていた。1990年半ばから徐々に始まった電力自由化により発電部門と小売部門に競争が導入され、卸電力市場と小売電力市場が形成され、電力システム改革に引き継がれていくこととなる。

発電部門と小売部門が取引するのが卸電力市場であり、小売部門と需要家が取引するのが小売電力市場であり、いずれもエネルギーとしての電力(kWh)を取引する市場である。卸電力の取引は、日本卸電力取引所(JEPX)で運営され、実需給の前日に取引を行う「前日市場(スポット市場)」、当日の発電不調や発電・需要調整の場として、実需給の1時間前までに取引を行う「当日市場(時間前市場)」、将来の特定期間(1年間、1か月、1週間)に受け渡しを取引する「先渡市場」などがある。また、小売電力市場は、段階的に自由化され2016年4月に全面自由化されている。

上記の市場に加えて、現在は「ベースロード市場」「受給調整市場」「容量市場」「非化石価値取引市場」が、それぞれの価値に対応して創設され、運用、或いは制度設計の段階となっている。これだけ多くの市場が短期間で創設・運用されていくことについて、果たして期待通りに機能するか、相互に過不足なく調和するかどうか等懸念されるところである。なお、各市場の概要や課題等については次回以降紹介する。

電力システム改革と市場
(電力経済研究No66(2019.3)より抜粋)
電力システム改革と市
新電力市場の概要
(電力中央研究所講演資料より抜粋)
新電力市場の概要

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