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電力市場の概要(その3)
―卸電力市場(時間前市場)について―

卸電力市場の内、「当日市場(時間前市場)」について「日本卸電力取引所取引ガイド2019.1.22更新」に基づきその概要と最近の取引状況や主な課題について紹介する。

  • 当日の発電不調や気温変化による発電・需要調整の場として電気の取引を行う。各商品について受渡しの1時間前まで取引が可能。
  • 30分単位の商品毎のザラ場取引(注記)、取引電力の単位は0.1MW。

    (注記)ザラ場取引とは、時間優先で単位時間毎に買い注文と売り注文が合致する時に取引価格と量が決定される方式。「売り」と「買い」の価格と数量が合致すれば次々と取引が成立しその都度価格が形成されていく。

  • 市場の状況を参照しつつ入札が可能。
  • 入札エリアとして、どのエリアで発電した電気を売るのか、または、どこのエリアで使用する電気を買うのかなどを指定する。
  • 入札内容としては、 時間帯ごとに価格と量(売りか買いか)を指定する。
  • 約定の方法
    ザラ場取引において価格条件が合った後、系統連系線の託送可否判定を行い、託送可能な量について約定する。

【最近の取引状況と主な課題】
現状の時間前市場は、スポット市場後の最終的な需給調整の場として位置付けられており、取引ニーズの中心は需要予測誤差の調整となっている。そのため、卸電力取引全体に占める約定量としては、2019年度で1%以下(25.8億kWh)であり、スポット市場での約定量がほとんど(99%以上、2925億kWh)となっている。
今後、再エネのFIP制度への移行、卒FIT電源の発生、インバランス制度の見直しなどを見据えた時間前市場の在り方の検討が必要と考える。つまり、天候に左右される再エネは、実需給に近づけば近づくほど予測はずれが少なくなる傾向があるため、スポット市場取引以降のゲートクローズをより実需給に近づけ、インバランスの発生を抑えることが必要とされる。従って、再エネの主力電源化のためには、ゲートクローズ直前までの取引が可能となるようなシステム整備が必要と考える。

JEPX取引状況(再掲)
(電力・ガス取引監視等委員会 制度設計専門会合 2020.9.8 配布資料より抜粋)
JEPX取引状況(再掲)(電力・ガス取引監視等委員会 制度設計専門会合 2020.9.8 配布資料より抜粋)
スポット市場と時間前市場の約定量比較(2019年度 JEPXデータによる))

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