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追加性を持った再エネ電気料金プランについて

昨今、脱炭素化実現に向けて先進的に取り組む企業では、既存の再エネ電源の利活用だけでなく、再エネの購入や投資が新たな再エネ電源の開発を促す『追加性』へのニーズが高まりつつある。

この動きを受けて、東京エナジーパートナー株式会社は、再エネの追加性に対するニーズを持つ法人向け電気料金プラン「サンライトプレミアム」を創設した。

本プランは、顧客法人のニーズに応じて、まずは小規模の非FIT太陽光発電設備を中心に複数新設し、太陽光由来の電気と環境価値を顧客法人に届けするもので、新規の再エネ電源の開発という追加性のニーズを持った企業を対象としている。

利用者は、使用電力の一部を本プランの電力でまかなうことでCO₂排出量の削減ができることに加え、再エネの拡大にも貢献できることとなる。

今回創設された太陽光由来の再エネ電力を使用した電気料金プラン「サンライトプレミアム」は、顧客のニーズに応じて対象の太陽光発電設備を順次増やし、5年間で30万kW以上の規模まで拡大する計画。 

本プランは、「地球温暖化対策の推進に関する法律」(温対法)の温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度においてお客さまのCO₂排出量削減に寄与することに加え、国際イニシアティブの1つであるRE100の推奨事項にも適応するもの。

10月20日、セガサミーホールディングスと住友不動産、東京電力エナジーパートナーは日本の再エネ電源総量の増加に直接寄与する追加性を有する新設太陽光発電所由来の生グリーン電力をオフィスビルのテナント専有部に導入するスキームを構築し、セガサミーグループ本社の専有部に導入すると発表した。生グリーン電力とは、発電所から直接、「みなし」ではなく電気として使用するため需要者に直接送られたグリーン電力。

再エネ電気料金プラン「サンライトプレミアム」を活用した「追加性を有する生グリーン電力」の導入は国内初となる。なお、太陽光発電で賄えない夜間等は非化石証書を活用することで、セガサミーグループ本社の使用電力を実質的に100%グリーン電力化する。電力の導入開始は2021年12月の予定。

今後も単に再エネ由来の電気を使用するだけでなく、再エネの拡大につながる「追加性」を持った再エネ電気の普及に期待したい。

【参考資料】

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