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洋上風力発電(その6)「洋上風力発電導入拡大に向けた新エネルギー財団の提言」

当財団では1980年の設立以来、新エネルギーの導入促進に関する提言を取りまとめ、関係各位に意見具申を行ってきました。

洋上風力発電については2001年頃から様々な提言を行ってきており、その中のいくつかは政策に反映されています。大きくは3つのフェーズに分けられ、第1フェーズが開発と実証段階、第2フェーズが導入促進、そして、第3フェーズが普及拡大と、そのための経済性向上です。具体的には下記の課題などが取り上げられました。

第1フェーズ(2001年~2006年頃)

  • 実証試験設備の設置
  • 洋上に適した超大型風車の開発

第2フェーズ(2007年~2012年頃)

  • 洋上風況観測の実施
  • 海洋環境の影響評価手法の開発
  • 観測した洋上風況データに基づく高信頼・低コスト・大型風車の開発
  • コンディションモニタリングシステムの開発

第3フェーズ(2013年~現在)

  • 洋上風力発電の調達価格の早期新設
  • 洋上風力発電の事業環境の整備
  • 日本型の洋上風力発電専用作業船と作業船群の開発と支援
  • 拠点港の選定、整備
  • 作業員、保守要員の育成
  • 国の主導による計画的な導入推進
  • 一般海域利用に関するルール整備

欧州では、風況の良い陸上から比較的浅い水域での洋上風力発電が主体となってきています。今後、わが国で更に風力発電を推進するためには、世界有数の海岸線の長さを有する海洋国家としての特徴を生かし、風況が良好な洋上域への導入が必要となっていますが、洋上風力発電が事業として成立するためには、経済面、社会条件面、自然環境面など多くの課題があります。従って、これらの各種課題の摘出、対策検討を行うなど、本格導入に向けた取り組みを行ってまいります。

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