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Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン

前回、『サスティナブル・スマートタウン(SST)』の第一弾として実施された「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」を紹介しましたが、今回はその第二弾として実施された神奈川県横浜市綱島の「Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン(Tsunashima SST)」を紹介します。「Tsunashima SST」は、パナソニックが進めるCRE戦略(保有している不動産の活用や、今後の不動産の売買やあり方についても考える経営戦略のひとつ)に基づく工場跡地等の企業不動産を活用したプロジェクトです。

「Tsunashima SST」は、次世代都市型のスマートシティで、いろいろな企業・自治体・市民が、知恵を結集し、技術、人材、地域、繋がり、ブランドを共に創っています。共創(Cross-Value)によって、サスティナブルにイノベーションを起こし続ける街の実現を目指しています。この街では、パナソニックをはじめとする異業種の複数企業や、慶應義塾大学の学生、街の住人、街で働く人、地域住民が共創し、今までにないサービスを生み出し続けています。知恵と先端技術を掛け合わせることで生み出すイノベーションは、持続可能なエネルギー活用、安心安全、クリーンなモビリティ、少子高齢化社会、健康増進などの社会課題・ニーズに応えるものです。

持続可能な開発目標SDGsや、高度な先端技術の導入で超スマート社会を実現するSociety5.0に貢献するサスティナブルに実現するための仕組みを備えた共創イノベーションタウン、それが「Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン」です。

コンセプトを現実のまちにするために、まちづくりの道しるべとなる数値目標とそれを実現するための3つのコード(規定)を設定しています。その上で、目標達成のためのしくみ・サービスとして、各スマート施設の構築や、まちのプラットフォーム、6つのスマートサービスの実現を目指しています。

Tsunashima

Tsunashima SST では、次世代都市型スマートシティが達成すべき目標として、まち全体で環境目標について数値目標を設定しています。

環境目標

エネルギーに関しては、「多様なエネルギーをいつでも賢く分け合うまち」として、以下の取り組みが行われています。

  • ①さまざまなエネルギー源をまち全体で最適化するエネマネ(エネルギーセンターから電力・熱一括供給)
  • ②SCIMを使ったまち全体でのエネルギー見える化/モニタリング
  • ③水素をはじめとしたクリーンな新エネルギーの積極活用
  • ④各施設の先進的な創・蓄・省エネシステム
  • ⑤節水機器や雨水利用による省資源(環境への配慮)
  • ⑥非常時における必要最小限の電力と熱と水の供給
タウンエネルギーセンターと横浜綱島水素ステーション

自治体と企業、それも異業種の複数事業者が協力し、また、地域の様々な立場の住民が協力して、定めた目標に向かってサスティナブルな町作に取り組む本プロジェクトは画期的であると思う。様々な地域の実情に合わせた自治体・企業・住民等が連携した取り組みに今後も期待したい。

【参考資料】

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