家畜糞尿を利用したバイオガス発電プラント
株式会社 土谷特殊農機具製作所
受賞のポイント 家畜糞尿を嫌気発酵させ、回収したメタンガスをエネルギー源として発電、熱利用するシステムであり、提案、設計、施工、メインテナンスまでを一貫して提供している。
固定価格買取制度の活用により経済的に無理のないプラント導入を実践しており、畜産農家への普及に貢献していることが評価された。
導入活動の概要
  1.家畜糞尿からのエネルギー生産
 家畜糞尿を利用したバイオガス発電プラントは、家畜糞尿を嫌気発酵させてメタンガスを回収し、そのガスをコージェネレーションユニットのエネルギー源として利用し、発電するシステムである。北海道は日本で屈指の農業地帯であり、エネルギー源となる家畜糞尿が豊富に存在する。コストとエネルギーをかけて処理していた家畜糞尿から、安定してエネルギーを生産することができる。
 プラントでは、家畜糞尿は原料槽に集積され、嫌気環境下で発酵させるための密閉された発酵槽で発酵後、消化液となって貯留槽に貯留される。発酵終了後の消化液は良質な肥料として畑に還元することができる。
 発酵槽で嫌気発酵によって生産されたバイオガスは、ガスバッグに貯蔵された後、バイオガス専用のコージェネレーションユニットでの発電に利用される。電力と同時に生産される熱は、システムの加温に利用される。
 北海道では、特に厳冬期に発酵槽の温度が低下しやすく、それに伴うガス発生量の減少が引き起こされやすい環境にある。プラントでは、生産された熱を効率よく利用することで、真冬の北海道でも外部のエネルギーを利用せずに発酵槽を嫌気発酵に最適な温度(約40℃)に保温することができる。さらに、熱に余裕があれば発酵槽の保温以外にも温水の生産や建物の暖房などに利用できる。

2.シンプルで利用しやすく、安定した発電が可能
 バイオガスの原料となる糞尿の量や性質は畜産農家の規模、営農形態によって異なるため、プラントの規模や施設は、それぞれの農家に合わせて計画、配置される。さらに、畜産農家が畜産経営の一部としてバイオガスプラントの導入を検討できるよう、システム全体がシンプルで利用しやすいように設計されている。そのため、専門の運転管理者を雇用しなくてもプラント運用が可能。
 さらに、安定したプラント運用のために、提案、設計、施工、メンテナンスまでの全責任体制を採り、畜産農家が安心してバイオガスプラントを導入、運用できる体制を整えている。


300kW 設置例
150kW 設置例
50kW 設置例


  連絡先 株式会社 土谷特殊農機具製作所
北海道帯広市西21条北1丁目3番2号
TEL:0155-37-2161 FAX:0155-37-275

新エネ大賞

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