千葉県舞浜にある自社レジャー施設で消費されるイチゴの全量(50t/年) を通年供給する事を目的として、温泉水を最大限利用できるハウス・栽培システムの導入を行った。
温泉水(42℃、500L/分)は、ハウス内を加温し、ハウス加温後の温泉水はイチゴの株元を直接加温し、最後にハウス側面に流すことで融雪、という3次利用まで行っている。また、ハウス内の保温能力を高めるため、ハウス内にも保温カーテンを設ける(複層エアーハウス)工夫を行っている。2016年11月以降冬季は一度も化石燃料を使用することなく、一年を通した夏秋イチゴの生産を行うことが出来た。
温泉熱 と複層ビニールハウスの組み合わせで、大幅なコスト抑制(灯油代の95%、4,200万円を削減)と環境負荷低減(CO2削減1,500t)の両立を実現した。
積雪寒冷地における高付加価値作物の通年栽培の可能性を示せたことで、様々な地域の特産品と組み合わせることにより地域の活性化に寄与することが期待される。