本事業は再生可能エネルギーの電気と環境価値を切り離してPPA(電力購入契約)を締結する仕組み(バーチャルPPAと呼ぶ)を建設現場に適用した取り組みである。
太陽光発電所を新たに建設するとともにその環境価値を調達することで、太陽光パネルを設置できない建設現場への再生可能エネルギーの導入を可能にしたことが評価された。
建設業界などにおける普及が期待される。
東急建設とクリーンエナジーコネクト(CEC)は2022年12月にバーチャルPPAサービス契約を締結、2023年4月より運用開始。
バーチャルPPAサービスは、CECが東急建設専用のNon‐FIT低圧太陽光発電所を新たに47か所開発し、発電した電力を卸電力取引市場へ売却、追加性のある再生可能エネルギーの環境価値を東急建設に提供する。
建設業界の建設時のCO2 排出量削減のために追加性のある再エネを導入する場合、建設現場は工期が数年間という短さ、電気需給契約件数の多さからくる煩雑さのため、長期契約かつ電気需給契約の調整が必要な従来のオフサイトコーポレートPPAサービスを導入したくても現実的に困難という課題があった。
バーチャルPPAサービスは、建設業界の建設時の再エネ導入における課題を解決することができるだけでなく、その他の業界の再エネ導入の課題においても有効な解決方法となりうる。本取組はバーチャルPPAサービスの先駆けとなり、今後その水平展開が期待される。
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