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Suitaサスティナブル・スマートタウン

これまでに「サスティナブル・スマートタウン(SST)」』の第一弾「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」、第二弾「Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン」を紹介したが、今回はその完結編として、第三弾として実施された大阪府吹田市の「Suitaサスティナブル・スマートタウン(Suita SST)」を紹介する。

Suita サスティナブル・スマートタウン(Suita SST)は、パナソニックが進めるCRE(企業不動産活用)戦略に基づく工場跡地等を活用したもの。大阪府吹田市とのパートナーシップのもと、次世代スマートタウンづくりを推進し、広く国内外に発信している。

Suita SSTは、「Suitable Town for Fine Tomorrows」のコンセプトのもと、未来のまちづくりにとって当たり前となっているようなソリューション・サービスを提案し続け、新たな時代の先駆けとなるまちづくりに挑戦している。

【エネルギーにおける取り組み】

「カーボンニュートラルが当たり前の社会へ ~再生可能エネルギーを最大限活用し、いざという時も機能し続けるまち~」

  • ①日本初の「再エネ100タウン」を実現
    Suita SSTは街の中で消費する電力をすべて再生可能エネルギーで賄う、実質再生可能エネルギー100%の街、「再エネ100タウン」の実現を目指している。街全体の消費電力を継続的に実質再生可能エネルギー100%とすることを目指し、少なくともまち開きから5年間は実現する予定。商業施設、住宅施設を含む街全体を対象とするこの取り組みは日本初。関西電力から再生可能エネルギー由来の非化石証書を持つ環境価値を付加した電気の供給を受けるなど、街区内で消費する電力を実質再生可能エネルギー100%でまかなう。
  • ②Suita SST街全体で一括受電、停電リスクを軽減する2回線受電
    電力は街全体で高圧一括受電し、各施設へ供給。エリア一括受電システムだからできる常用線と予備線の2回線受電引き込みにより、街全体の停電リスクを軽減する。
    再エネ100タウン モデルイメージ
  • ③太陽光、蓄電池、EV、先進ガス機器等の活用による エネルギーレジリエンスの対策
    太陽光、蓄電池、EV、先進ガス機器等の活用により街全体のレジリエンスの向上を図っている。
    ・サービス主体者:関西電力、大阪ガス
    太陽光、蓄電池、EV、先進ガス機器等の活用による エネルギーレジリエンスの対策
  • ④シェアリング機能の先進エネファーム ウェルネス複合施設に導入
    「エネファーム」とは「都市ガス」から「電気」と「熱」を作り出す家庭用燃料電池システム。Suita SSTでは、1台のエネファームの排熱を複数住戸でシェアすることで、熱需要の少ない単身住宅においても無駄なく活用できる先進機能を搭載した。
    シェアリング機能の先進エネファーム ウェルネス複合施設に導入

商業施設と住宅施設を含む街全体を対象とするこの取り組みは、先進的であり、エネルギー面で電力会社やガス会社が様々な形でパートナーとして支援を行っている。様々な地域の形態や実情に合わせた自治体・企業・住民等が連携した取り組みに今後も期待したい。

【参考資料】

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