新エネ大賞
New Energy Award

令和元年度 新エネ大賞
新エネルギー財団会長賞【導入活動部門】
水力発電所 ハイブリッドサーボシステムの改良・導入
電源開発株式会社、富士電機株式会社

受賞のポイント
「秋葉第一発電所」の一括更新工事(22,650kW×2台から23600kW×2台に出力増)において、水車操作機構の一つであるハイブリッドサーボシステム(以下、「HSS」という)について、新方式(HSSによる入口弁操作化、アキュムレータ複合制御化)を開発・導入し、部品点数の削減・省スペース化・コストダウンを図った。
なお、20,000kW以上の大容量フランシス水車にHSSを使ったシステムを導入するのは初である。
今後の水力導入拡大に対して設備信頼度・保守性の向上とコストダウンを同時に実現するハイブリッドサーボシステム技術が貢献できるものとして評価された。
導入活動の概要
HSSについて、従来と比較し、部品点数の削減・省スペース化・コストダウン・設備信頼度の向上を実現させるべく、「HSSによる入口弁操作化」、「アキュムレータ複合制御化」の2件の新方式を開発し、特許を取得し(特許第6139041号、特許第6298207号)、秋葉第一発電所に導入した。新技術開発により主に以下の効果が得られた。
- 操作油が5700ℓから400ℓ(93%削減)となり、環境リスク・環境影響を大幅に低減
- 同程度の性能を維持し、設置スペース50%以下、HSSユニット台数1/4に削減できる省エネ技術を実現。補機省略・ユニット台数減により、設備信頼度・保守性・故障時の復旧迅速性を劇的に向上
- 入口弁操作機構に関し30%以上のコストダウンを達成。HSS全体も30%以上のコストダウンを達成
- 従来、中・小容量機のガイドベーンにしか適用できなかったHSSが、本技術の採用により大口径/大容量の入口弁および大容量機のガイドベーン操作にも適用可能となり、適用範囲を大幅に拡大

受賞者による広報活動
【連絡先】
- 電源開発株式会社 水力発電部
東京都中央区銀座6-15-1
TEL 03-3546-3215 / FAX 03-3546-9730 - 富士電機株式会社 水力プラント部
神奈川県川崎市川崎区東田町11-27
TEL 044-332-3185 / FAX 044-245-0246